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うなぎセミナー 7/10

うなぎセミナー 7/10

セミナー等

SEMINARS

更新日:2025.04.10

Updated: 2025.04.10

  • 開催場所:京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • Place: 京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • 開催日時:2025年7月10日(木) 13時30分~
  • Date and Time: 2025年7月10日(木) 13時30分~

今週のうなぎセミナーについてお知らせいたします。

Here is information of the Unagi-seminar(July, 10th).

************** Seminar on Seismology IV A, C /地震学ゼミナールIV A, C (Unagi Seminar) **************

科目:地震学ゼミナールIV A, C / Seminar on Seismology IV A, C(修士・博士)
日時:2025年 7月 10日 (木) 13:30~
場所:京都大学 防災研究所 本館E-232D

Date and Time:2025-07-10(Thursday), 13:30~
Place:Uji Campus Main Building E232D

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Speaker 1(発表者): 福田 公平 (FUKUDA Kohei)
Title(題目):
AELUMAシステムを用いた環境振動の震源決定

Abstract(要旨):
近年、地滑りや氷河雪崩、人間活動による非地震性振動の解析を通じて、自然現象の理解や防災に役立てる、環境地震学(Environmental seismology)が注目を集めている。地震活動を対象とした解析では、これらの現象による振動はノイズとして処理されてきた。しかし、その波源やメカニズムを解析することは、観測地震波形の質の向上や防災の観点から重要である。Yamada et al. (2012) はHi-net観測点における連続地震記録から地滑りによる振動の解析をおこない、その振幅と地滑りの規模にある程度の相関があることを示唆し、地震波形の連続観測を地滑り現象のリアルタイムモニタリングに活用できる可能性を示した。この結果、地滑りを含む環境振動のモニタリングシステム構築の重要性が高まっている。
本研究では、既存の地震観測点を用いてアレイ解析をおこない、環境振動の常時観測を可能にするAELUMAシステムに着目する。AELUMAは詳細な速度構造やイベントのタイプを知らなくても波源の推定ができる利点があり、手法の改善や実際の地滑りへの適用など研究が進められてきた。本研究では、日本の多様な稠密地震観測網のうち長周期まで記録することのできる、F-netやHi-net傾斜計、S-netの海底圧力計などを統合しAELUMAに組み込むことで、環境振動の高精度な自動震源決定システムを構築する。また、これまでAELUMAでの検出が試みられていない火球や戦闘機による波への応用について検討する。これにより、日本での環境振動モニタリングシステムの確立を目指すほか、検出事例の拡大を試みる。
今回の発表ではAELUMAの詳細とこれまで行われてきた研究の一部を紹介する。また、今後の研究方針について議論を行う。

* * * * * * * * * * * * * *

Speaker 2(発表者): 桑野 治樹(KUWANO Haruki)
Title(題目):
地震波トモグラフィー法による飛騨山脈周辺の三次元速度構造の推定

Abstract(要旨):
飛騨山脈を含む日本アルプスには5座の活火山が認定されている.本研究で対象とする,焼岳周辺は,断続的な群発地震が発生する地域として知られているが(大見,2021など),地震活動と火山活動の関係については明白にはなっていない.火山活動に関係する地震活動として火山性地震がある.火山性地震には構造性地震やその群発,さらには低周波地震や火山性微動などがあり,マグマ活動に伴う応力変化や,流体の移動・圧力変化などと密接に関係していると考えられている.これらの地震の発生場を理解するために地震波速度構造の把握は重要であり,これまでに多くの火山地域で様々な手法を用いて,地震波速度構造が推定されてきた.速度構造解析の手法のひとつであるトモグラフィー解析では,解析対象のスケールに応じた観測点や地震の分布が必要となるが,本研究の対象地域である飛騨山脈周辺は,急峻な山岳地帯であるため,地震計の設置密度が低いという問題があった.そのため,これまでの先行研究ではグリッド間隔が広く,火山直下の構造的特徴を十分に捉えることができていないという課題があった.このような状況の中で,焼岳の周辺では,2010年以降,京都大学防災研究所によるオフライン観測点の設置や,2014年の御嶽山噴火を受けた新たな観測網の整備により,これまでに比較して高密度な観測が実施されており,データの蓄積も進んでいる.これにより,以前より詳細なトモグラフィー解析が実施可能となり,新たな知見が得られることが期待される.本研究では,このような新たに設置された観測点のデータを用いて,特に焼岳周辺の三次元速度構造を明らかにすることを目的とする.
本発表では,まだ新しいデータを用いた解析が進捗していないため,主に先行研究による飛騨山脈周辺の地震活動や速度構造の解釈や今後の展望について述べる.

今週のうなぎセミナーについてお知らせいたします。

Here is information of the Unagi-seminar(July, 10th).

************** Seminar on Seismology IV A, C /地震学ゼミナールIV A, C (Unagi Seminar) **************

科目:地震学ゼミナールIV A, C / Seminar on Seismology IV A, C(修士・博士)
日時:2025年 7月 10日 (木) 13:30~
場所:京都大学 防災研究所 本館E-232D

Date and Time:2025-07-10(Thursday), 13:30~
Place:Uji Campus Main Building E232D

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Speaker 1(発表者): 福田 公平 (FUKUDA Kohei)
Title(題目):
AELUMAシステムを用いた環境振動の震源決定

Abstract(要旨):
近年、地滑りや氷河雪崩、人間活動による非地震性振動の解析を通じて、自然現象の理解や防災に役立てる、環境地震学(Environmental seismology)が注目を集めている。地震活動を対象とした解析では、これらの現象による振動はノイズとして処理されてきた。しかし、その波源やメカニズムを解析することは、観測地震波形の質の向上や防災の観点から重要である。Yamada et al. (2012) はHi-net観測点における連続地震記録から地滑りによる振動の解析をおこない、その振幅と地滑りの規模にある程度の相関があることを示唆し、地震波形の連続観測を地滑り現象のリアルタイムモニタリングに活用できる可能性を示した。この結果、地滑りを含む環境振動のモニタリングシステム構築の重要性が高まっている。
本研究では、既存の地震観測点を用いてアレイ解析をおこない、環境振動の常時観測を可能にするAELUMAシステムに着目する。AELUMAは詳細な速度構造やイベントのタイプを知らなくても波源の推定ができる利点があり、手法の改善や実際の地滑りへの適用など研究が進められてきた。本研究では、日本の多様な稠密地震観測網のうち長周期まで記録することのできる、F-netやHi-net傾斜計、S-netの海底圧力計などを統合しAELUMAに組み込むことで、環境振動の高精度な自動震源決定システムを構築する。また、これまでAELUMAでの検出が試みられていない火球や戦闘機による波への応用について検討する。これにより、日本での環境振動モニタリングシステムの確立を目指すほか、検出事例の拡大を試みる。
今回の発表ではAELUMAの詳細とこれまで行われてきた研究の一部を紹介する。また、今後の研究方針について議論を行う。

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Speaker 2(発表者): 桑野 治樹(KUWANO Haruki)
Title(題目):
地震波トモグラフィー法による飛騨山脈周辺の三次元速度構造の推定

Abstract(要旨):
飛騨山脈を含む日本アルプスには5座の活火山が認定されている.本研究で対象とする,焼岳周辺は,断続的な群発地震が発生する地域として知られているが(大見,2021など),地震活動と火山活動の関係については明白にはなっていない.火山活動に関係する地震活動として火山性地震がある.火山性地震には構造性地震やその群発,さらには低周波地震や火山性微動などがあり,マグマ活動に伴う応力変化や,流体の移動・圧力変化などと密接に関係していると考えられている.これらの地震の発生場を理解するために地震波速度構造の把握は重要であり,これまでに多くの火山地域で様々な手法を用いて,地震波速度構造が推定されてきた.速度構造解析の手法のひとつであるトモグラフィー解析では,解析対象のスケールに応じた観測点や地震の分布が必要となるが,本研究の対象地域である飛騨山脈周辺は,急峻な山岳地帯であるため,地震計の設置密度が低いという問題があった.そのため,これまでの先行研究ではグリッド間隔が広く,火山直下の構造的特徴を十分に捉えることができていないという課題があった.このような状況の中で,焼岳の周辺では,2010年以降,京都大学防災研究所によるオフライン観測点の設置や,2014年の御嶽山噴火を受けた新たな観測網の整備により,これまでに比較して高密度な観測が実施されており,データの蓄積も進んでいる.これにより,以前より詳細なトモグラフィー解析が実施可能となり,新たな知見が得られることが期待される.本研究では,このような新たに設置された観測点のデータを用いて,特に焼岳周辺の三次元速度構造を明らかにすることを目的とする.
本発表では,まだ新しいデータを用いた解析が進捗していないため,主に先行研究による飛騨山脈周辺の地震活動や速度構造の解釈や今後の展望について述べる.

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© Research Center for Earthquake Hazards.

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