2025年度(令和7年度)第3回の京大防災研 地震・火山グループ研究会を開催いたします。
今回の発表者は鹿児島大学の八木原先生と山田先生の予定です。
オンラインで開催予定ですので、是非ご参加いただきますようお願い致します。
Here is information of the 3rd seminar of the Earthquake and Volcano Group Research, DPRI, Kyoto Univerity in FY2025 on October 24.
Presenters are Dr. Hiroshi Yakiwara at Kagoshima University and Prof. Taishi Yamada, DPRI.
The seminar is held online.
-------------- 2025年10月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
日時:2025年10月24日(金)15:00-17:10
Date:15:00-17:10, Friday, 24 October 2025
場所:オンライン Zoom
Location:Online Zoom
Program:
Presentation 1 (15:00-16:00)
発表者:八木原寛(鹿児島大学)
題:2025年トカラ列島近海の群発地震活動の震源分布と海底地形等との対比
Presenter: Hiroshi Yakiwara (Kagoshima University)
Title: Comparison of the hypocenters of the 2025 earthquake swarm activity near the Tokara Islands with the seafloor topography and other phenomena
要旨:
トカラ列島近海では2025年6月21日に顕著な群発地震活動が開始した.発生原因の候補の1つに島弧地殻内のマグマ活動も挙げられたが,このことを裏付ける解析結果等は現時点では得られていない.
鹿児島大学・南西島弧地震火山観測所(NOEV)は,2011年から悪石島でオンライン観測点を維持してきた.これに加えて,2025年6月の時点で小宝島と平島においてNOEVのオフライン地震観測点が稼働していた.これらの観測点は群発地震活動域に近接する一方で,観測データは気象庁の一元化処理には含まれていなかったことから,これらの観測点のデータを加えた震源再決定を行うことで震源精度の向上が期待された.ここでは,観測点の組み合わせと検測者を固定し,さらに初動が直前のイベントと重ならない有感地震を対象として震源再決定を行った.
活動域は主要な北東クラスタと,地震数や震源の空間密度が低い南西クラスタから構成される.北東クラスタの震央は,悪石島・小宝島間の海底地形の高まりに沿うように分布する.悪石島で最も若いデイサイト溶岩の年代は0.08 Maよりも若い(Furuyama et al., 2002).小宝島は第三紀中新世と推定される火山岩から構成される宝島層群を基盤とする(中野・他,2008).両島間で起伏が明瞭な海丘は,最浅部の水深が177mのカッパ曽根(横瀬・他,2010)のみである.これを除いた北東クラスタの震央領域には火山体は存在せず.第四紀以降の長期的な火山噴出物の生産レートは諏訪之瀬島等の火山島に比較して低いか無い場であることが推測される.今回の地震活動開始前後に実施された海底地形調査(マルチビーム音響測深の差分には,有意な変化は無い(海上保安庁,2025)ことから,今回の群発地震活動に伴い,海底を擾乱させるような表面現象は生じていないと考えられる.
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Presentation 2 (16:10-17:10)
発表者:山田大志(京都大学防災研究所)
題:口永良部島火山研究のレビュー:マグマ熱水系活動場の理解進化に向けて
Presenter: Taishi Yamada (DPRI)
Title: An overview of volcanism researches at Kuchinoerabujima: toward an integrated understanding of magma-hydrothemal interactions
要旨:
鹿児島県屋久島西方に位置する口永良部島は、水蒸気噴火を主とする噴火活動を繰り返してきた火山島である。
京大防災研は1991年12月から連続地震観測を開始し、観測域を山麓から山頂域へ拡張すると同時に測地、全磁力なども含めた多項目での地球物理観測を継続してきた。
こうした連続観測の大きな成果の一つは、2014年噴火に先立つ約15年程度の火山活動の活発化の経過を捉えたことである。
一方、水蒸気噴火発生場であっても、その活動の根源は深部のマグマ活動にあることが期待される。
火山直下へのマグマの貫入に対して、地下水量などの火山体構造要因によって火山活動が特徴付けられていると捉えれば個別のフィールドの特徴に縛られず、多くの火山活動をより体系的に理解できるのではないか。
これは、その後に想定される噴火災害の評価にも直結するものと期待できる。
発表では、物理観測に限らず既往の口永良部島火山に関係する研究を俯瞰し今後の研究観測の目指す方向性について紹介する。
2025年度(令和7年度)第3回の京大防災研 地震・火山グループ研究会を開催いたします。
今回の発表者は鹿児島大学の八木原先生と山田先生の予定です。
オンラインで開催予定ですので、是非ご参加いただきますようお願い致します。
Here is information of the 3rd seminar of the Earthquake and Volcano Group Research, DPRI, Kyoto Univerity in FY2025 on October 24.
Presenters are Dr. Hiroshi Yakiwara at Kagoshima University and Prof. Taishi Yamada, DPRI.
The seminar is held online.
-------------- 2025年10月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
日時:2025年10月24日(金)15:00-17:10
Date:15:00-17:10, Friday, 24 October 2025
場所:オンライン Zoom
Location:Online Zoom
Program:
Presentation 1 (15:00-16:00)
発表者:八木原寛(鹿児島大学)
題:2025年トカラ列島近海の群発地震活動の震源分布と海底地形等との対比
Presenter: Hiroshi Yakiwara (Kagoshima University)
Title: Comparison of the hypocenters of the 2025 earthquake swarm activity near the Tokara Islands with the seafloor topography and other phenomena
要旨:
トカラ列島近海では2025年6月21日に顕著な群発地震活動が開始した.発生原因の候補の1つに島弧地殻内のマグマ活動も挙げられたが,このことを裏付ける解析結果等は現時点では得られていない.
鹿児島大学・南西島弧地震火山観測所(NOEV)は,2011年から悪石島でオンライン観測点を維持してきた.これに加えて,2025年6月の時点で小宝島と平島においてNOEVのオフライン地震観測点が稼働していた.これらの観測点は群発地震活動域に近接する一方で,観測データは気象庁の一元化処理には含まれていなかったことから,これらの観測点のデータを加えた震源再決定を行うことで震源精度の向上が期待された.ここでは,観測点の組み合わせと検測者を固定し,さらに初動が直前のイベントと重ならない有感地震を対象として震源再決定を行った.
活動域は主要な北東クラスタと,地震数や震源の空間密度が低い南西クラスタから構成される.北東クラスタの震央は,悪石島・小宝島間の海底地形の高まりに沿うように分布する.悪石島で最も若いデイサイト溶岩の年代は0.08 Maよりも若い(Furuyama et al., 2002).小宝島は第三紀中新世と推定される火山岩から構成される宝島層群を基盤とする(中野・他,2008).両島間で起伏が明瞭な海丘は,最浅部の水深が177mのカッパ曽根(横瀬・他,2010)のみである.これを除いた北東クラスタの震央領域には火山体は存在せず.第四紀以降の長期的な火山噴出物の生産レートは諏訪之瀬島等の火山島に比較して低いか無い場であることが推測される.今回の地震活動開始前後に実施された海底地形調査(マルチビーム音響測深の差分には,有意な変化は無い(海上保安庁,2025)ことから,今回の群発地震活動に伴い,海底を擾乱させるような表面現象は生じていないと考えられる.
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Presentation 2 (16:10-17:10)
発表者:山田大志(京都大学防災研究所)
題:口永良部島火山研究のレビュー:マグマ熱水系活動場の理解進化に向けて
Presenter: Taishi Yamada (DPRI)
Title: An overview of volcanism researches at Kuchinoerabujima: toward an integrated understanding of magma-hydrothemal interactions
要旨:
鹿児島県屋久島西方に位置する口永良部島は、水蒸気噴火を主とする噴火活動を繰り返してきた火山島である。
京大防災研は1991年12月から連続地震観測を開始し、観測域を山麓から山頂域へ拡張すると同時に測地、全磁力なども含めた多項目での地球物理観測を継続してきた。
こうした連続観測の大きな成果の一つは、2014年噴火に先立つ約15年程度の火山活動の活発化の経過を捉えたことである。
一方、水蒸気噴火発生場であっても、その活動の根源は深部のマグマ活動にあることが期待される。
火山直下へのマグマの貫入に対して、地下水量などの火山体構造要因によって火山活動が特徴付けられていると捉えれば個別のフィールドの特徴に縛られず、多くの火山活動をより体系的に理解できるのではないか。
これは、その後に想定される噴火災害の評価にも直結するものと期待できる。
発表では、物理観測に限らず既往の口永良部島火山に関係する研究を俯瞰し今後の研究観測の目指す方向性について紹介する。
© Research Center for Earthquake Hazards.
© Research Center for Earthquake Hazards.