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うなぎセミナー 1/11

うなぎセミナー 1/11

セミナー等

SEMINARS

更新日:2017.04.10

Updated: 2017.04.10

  • 開催場所:京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • Place: 京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • 開催日時:2018年1月11日(木) 14時00分~
  • Date and Time: 2018年1月11日(木) 14時00分~

今週のセミナーについて連絡いたします.

**************♦ うなぎセミナーのご案内 (Unagi-seminar) ♦**************

日時:1月11日(木)14:00~16:00
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
   (地震予知研究センター本館セミナー室)

Date and time: 11th January, 14:00 ~ 16:00
Room: E-232D @ Main building

[発表者(Presenter)]
加藤慎也(Shinya KATO)

[題目(Title)]
近畿地方中北部におけるS波反射面と深部低周波地震との関係
The relationship between S-wave reflector and deep low-frequency earthquakesi n the northern Kinki district, southwestern Japan

[要旨(Abstract)]
1997年の気象庁による一元化によって全国的に地震検知能力が向上し、それまで観測されなかったような現象が確認され始めた。その一つに火山から離れた地域での深部低周波地震の発見がある。深部低周波地震は、プレート境界に生じるテクトニックな深部低周波地震、活火山直下で生じる火山性の深部低周波地震、プレート境界でもなく活火山付近でもない場所で孤立して内陸で生じる深部低周波地震に分類される[Aso et al. (2012)]。近畿中北部の京都府中部では孤立して内陸で生じる深部低周波地震が生じているが、あまり研究されていない。
 近畿地方中北部では微小地震が定常的に発生していることが知られている。この微小地震の中には顕著なS波の後続波を伴うものが多数存在することが報告されおり、下部地殻内にS波の反射面が存在することが報告されている[片尾(1994)]。しかしながら、片尾(1994)では解析で使用された観測点数が少なく、S波の反射面の詳細な形状については不明だった。Aoki et al. (2016) では観測点間距離が5km程度という稠密地震観測網を用いて詳細なS波の反射面をイメージングし、その北端で深部低周波地震が起きていることを明らかにした。また、Aoki et al. (2016) では近畿中北部の反射面は流体の経路だと考えた。これまでも深部低周波地震と流体の関係があるのではないかと考える報告は多くさている[鎌谷・他(2004), Ohmi et al. (2002) など]。
 Aoki et al. (2016) では、反射法地震探査を行う際に、水平構造を仮定して解析を行ったが、この解析で得られた反射面は傾斜していた。真の反射面が傾斜していると、地震波が反射する点は、水平構造を仮定した場合と異なり、反射面の位置も違ってくると考えられる。そのため本研究では、近畿北部のS波反射面と深部低周波地震の震源領域が関係しているかどうかを調べるために、より正確なS波反射面の位置を推定することを目的とした。そこで本研究では、Aoki et al. (2016) で用いられた手法にマイグレーション的な処理を加えることで正確な反射面の位置を推定することを試みる。そして、本発表では、新たに得られたS波反射面の位置と深部低周波地震の震源領域の関係について議論する。

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[発表者(Presenter)]
山村紀香(Norika YAMAMURA)

[題目(Title)]
液状化から考える1586年天正地震の震源断層推定
Source Fault Estimate of the 1586 Tensho Earthquake Based on Liquefactions

[要旨(Abstract)]
 天正地震は信頼性の高い史料の記述が少ないため,史料の解釈により震源の位置や規模の推定に幅が出てしまう.そのため,それぞれの先行研究において主張が大きく異なり,明確な結論に至っていないのが現状である.そこで,本研究では天正地震についてより詳細に知るために,これまで深く検討されてこなかった地盤の液状化に着目した.史料または遺跡から液状化したと考えられる地域を選び,各地点での地震動に対する液状化のしやすさを計算することによって,天正地震の震源断層推定を行った.その結果,庄川断層帯でM7.9の地震が起きた場合,対象とした地域の各地点における液状化可能性指数が高くなった.このことは,天正地震による液状化の発生を単独の地震で説明できることを意味し,庄川断層帯が天正地震の震源断層である可能性を示唆する.
 また,今回のうなぎセミナーでは,液状化から震源断層を推定することの妥当性についても,1995年兵庫県南部地震を例として検討する.


**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************


-------------------今後の予定(Schedule)----------------------.

1/29 修論発表会予行

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場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
   (地震予知研究センター本館セミナー室)

Date and time: 11th January, 14:00 ~ 16:00
Room: E-232D @ Main building

[発表者(Presenter)]
加藤慎也(Shinya KATO)

[題目(Title)]
近畿地方中北部におけるS波反射面と深部低周波地震との関係
The relationship between S-wave reflector and deep low-frequency earthquakesi n the northern Kinki district, southwestern Japan

[要旨(Abstract)]
1997年の気象庁による一元化によって全国的に地震検知能力が向上し、それまで観測されなかったような現象が確認され始めた。その一つに火山から離れた地域での深部低周波地震の発見がある。深部低周波地震は、プレート境界に生じるテクトニックな深部低周波地震、活火山直下で生じる火山性の深部低周波地震、プレート境界でもなく活火山付近でもない場所で孤立して内陸で生じる深部低周波地震に分類される[Aso et al. (2012)]。近畿中北部の京都府中部では孤立して内陸で生じる深部低周波地震が生じているが、あまり研究されていない。
 近畿地方中北部では微小地震が定常的に発生していることが知られている。この微小地震の中には顕著なS波の後続波を伴うものが多数存在することが報告されおり、下部地殻内にS波の反射面が存在することが報告されている[片尾(1994)]。しかしながら、片尾(1994)では解析で使用された観測点数が少なく、S波の反射面の詳細な形状については不明だった。Aoki et al. (2016) では観測点間距離が5km程度という稠密地震観測網を用いて詳細なS波の反射面をイメージングし、その北端で深部低周波地震が起きていることを明らかにした。また、Aoki et al. (2016) では近畿中北部の反射面は流体の経路だと考えた。これまでも深部低周波地震と流体の関係があるのではないかと考える報告は多くさている[鎌谷・他(2004), Ohmi et al. (2002) など]。
 Aoki et al. (2016) では、反射法地震探査を行う際に、水平構造を仮定して解析を行ったが、この解析で得られた反射面は傾斜していた。真の反射面が傾斜していると、地震波が反射する点は、水平構造を仮定した場合と異なり、反射面の位置も違ってくると考えられる。そのため本研究では、近畿北部のS波反射面と深部低周波地震の震源領域が関係しているかどうかを調べるために、より正確なS波反射面の位置を推定することを目的とした。そこで本研究では、Aoki et al. (2016) で用いられた手法にマイグレーション的な処理を加えることで正確な反射面の位置を推定することを試みる。そして、本発表では、新たに得られたS波反射面の位置と深部低周波地震の震源領域の関係について議論する。

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[発表者(Presenter)]
山村紀香(Norika YAMAMURA)

[題目(Title)]
液状化から考える1586年天正地震の震源断層推定
Source Fault Estimate of the 1586 Tensho Earthquake Based on Liquefactions

[要旨(Abstract)]
 天正地震は信頼性の高い史料の記述が少ないため,史料の解釈により震源の位置や規模の推定に幅が出てしまう.そのため,それぞれの先行研究において主張が大きく異なり,明確な結論に至っていないのが現状である.そこで,本研究では天正地震についてより詳細に知るために,これまで深く検討されてこなかった地盤の液状化に着目した.史料または遺跡から液状化したと考えられる地域を選び,各地点での地震動に対する液状化のしやすさを計算することによって,天正地震の震源断層推定を行った.その結果,庄川断層帯でM7.9の地震が起きた場合,対象とした地域の各地点における液状化可能性指数が高くなった.このことは,天正地震による液状化の発生を単独の地震で説明できることを意味し,庄川断層帯が天正地震の震源断層である可能性を示唆する.
 また,今回のうなぎセミナーでは,液状化から震源断層を推定することの妥当性についても,1995年兵庫県南部地震を例として検討する.


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© Research Center for Earthquake Hazards.

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