今週のうなぎセミナーの発表担当者と発表内容についてご案内いたします。

**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************

日時：10月13日（木）14:00〜
場所：宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
　　　（地震予知研究センター本館セミナー室）

[担当]：坂上啓

[題目]：GPSデータに基づく2013年以降の東海地方スロースリップイベントの時空間発展の推定

[Title]：Estimation of the spatiotemporal development of the slow slip event in the Tokai region, central Japan, since 2013 as seen from GPS data

[要旨]

Ozawa et al. （2016）によると，2000年から2005年にかけて東海地方で発生した長期SSEと同じ領域で2013年以降にSSEが発生したことが報告された．前回の東海地方長期SSEでは2000年から2005年にかけてフィリピン海プレート上の浜名湖周辺部直下を中心とし，非常にゆっくりと長期間にわたって継続するすべりが推定された．また，水準測量等の記録から1980年代にも東海地方では非定常な変位が観測されており，この変位がSSEによるものだとすると，房総半島等で発生しているSSEと同様に準周期的に繰り返し発生している可能性が有る．また，東海地方では深部低周波微動を伴った，継続期間が数日程度の短期SSEも数ヶ月間隔で繰り返し観測されいる．

本研究では，東海地方で観測されている長期SSEと短期SSEの時空間的な関係や発生メカニズムの解明を目指し，GPSのデータを用いた測地インバージョンを行い，2013年以降に東海地方で発生したSSEのすべりの分布や時空間発展の推定を行う．

得られた解析結果によると，2013年1月頃から浜名湖の西側で非常にゆっくりとしたすべりが推定され，2015年12月31日時点でSSEによるすべりは継続していると考えられる．また，静岡県と愛知県の境界付近や伊勢湾周辺部で発生した短期SSEの同時推定にも成功した．これらの詳細な結果と考察については本セミナーで発表する．

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＜連絡事項＞
次回、10月20日のうなぎセミナーの発表はCuongさんと地震学講座の下條さんです。

**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************