更新日:2020.05.07
Updated: 2020.05.07
今週のうなぎセミナーについてお知らせいたします。
Here is information of the Unagi-seminar(Nov 12).
************** うなぎセミナーのご案内 (Unagi-seminar) **************
科目:地震学ゼミナールIV B, D / Seminar on Seismology IV B, D(修士・博士)
日時:2020年11月12日(木)14:00~
場所:オンライン(Zoom)
Date and time:Nov 12 (Thursday), 14:00~
Site:Online by Zoom
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[発表者1 (Presenter1)]
加藤 慎也 (Shinya Katoh)
[題目 (title)]
fine tuningを行った深層学習モデルによる地震波走時の自動読み取り
[要旨 (Abstract)]
地震波の走時読み取りは多くの地震学的な解析の根幹をなすことから、正確な読み取りが求められる。この作業は非常に時間と手間がかかることから、様々な自動走時読み取りモデルが提唱されてきた。特に、深層学習を用いた自動走時読み取りモデルは人間よりも短時間で読み取りができ、高い精度を持つことが報告されている。また、学習済みの自動走時読み取りモデル(PhaseNet; Zhu and Beroza., 2018)を転移学習することで、異なる条件(サンプリング周波数や空間スケール)で得られた波形データに対しても高い精度で自動読み取りが出来る(Chai et al., 2020)。
本発表ではChai et al.(2020)の転移学習の手法を参考にして、満点観測網(250 Hzサンプリング周波数)によって得られた波形でPhaseNetの再学習を行った結果を紹介する。
[発表者2 (Presenter2)]
井上 智裕(Tomohiro Inoue)
[題目 (title)]
ニュージーランドヒクランギ沈み込み帯における海底圧力計と陸上GNSSを用いた短期的スロースリップイベントによる海底地殻変動の推定と滑り推定
[要旨 (Abstract)]
海底圧力計は短期的なSSE時の海底地殻変動を検知するために使用され、利点として鉛直方向に高い解像度約2cmの高い解像度を持つ。しかし、デメリットとして圧力計記録に海洋起源の圧力変動を含んでしまことが問題となっている(Muramoto et al., 2019)。修士論文では、その問題を解決するために、2つの解析手法(複数観測点手法、単独観測点手法)を用いて、海底圧力時系列を評価した。複数観測点手法は、観測点のペアを作り、観測点同士で圧力値を差し引き、低減する手法である一方で、単独観測点手法では、個々の観測点に対して、モデル化された海洋起源の圧力変動を差し引き、低減する手法である。これらの手法をニュージーランドヒクランギ沈み込み帯に適用した結果、両手法とも海洋起源の圧力変動の大幅な低減が達成でき、特に複数観測点手法においては、等水深に参照観測点を設定すると、大幅な海洋起源の圧力変動が見られた(標準偏差(残差圧力時系列) < 0.5 hPa (~0.5 cm))。
本発表では、主に複数観測点手法を用いて、海洋起源の圧力変動を取り除き、その時系列を用いて、ニュージーランドヒクランギ沈み込み帯におけるSSEに伴う海底地殻変動を網羅的に検出することを試みた。また、DEFNODEを用いて、検出された海底地殻変動のうちいくつかのイベントに対して、プレート境界における滑り分布を推定した。
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今週のうなぎセミナーについてお知らせいたします。
Here is information of the Unagi-seminar(Nov 12).
************** うなぎセミナーのご案内 (Unagi-seminar) **************
科目:地震学ゼミナールIV B, D / Seminar on Seismology IV B, D(修士・博士)
日時:2020年11月12日(木)14:00~
場所:オンライン(Zoom)
Date and time:Nov 12 (Thursday), 14:00~
Site:Online by Zoom
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[発表者1 (Presenter1)]
加藤 慎也 (Shinya Katoh)
[題目 (title)]
fine tuningを行った深層学習モデルによる地震波走時の自動読み取り
[要旨 (Abstract)]
地震波の走時読み取りは多くの地震学的な解析の根幹をなすことから、正確な読み取りが求められる。この作業は非常に時間と手間がかかることから、様々な自動走時読み取りモデルが提唱されてきた。特に、深層学習を用いた自動走時読み取りモデルは人間よりも短時間で読み取りができ、高い精度を持つことが報告されている。また、学習済みの自動走時読み取りモデル(PhaseNet; Zhu and Beroza., 2018)を転移学習することで、異なる条件(サンプリング周波数や空間スケール)で得られた波形データに対しても高い精度で自動読み取りが出来る(Chai et al., 2020)。
本発表ではChai et al.(2020)の転移学習の手法を参考にして、満点観測網(250 Hzサンプリング周波数)によって得られた波形でPhaseNetの再学習を行った結果を紹介する。
[発表者2 (Presenter2)]
井上 智裕(Tomohiro Inoue)
[題目 (title)]
ニュージーランドヒクランギ沈み込み帯における海底圧力計と陸上GNSSを用いた短期的スロースリップイベントによる海底地殻変動の推定と滑り推定
[要旨 (Abstract)]
海底圧力計は短期的なSSE時の海底地殻変動を検知するために使用され、利点として鉛直方向に高い解像度約2cmの高い解像度を持つ。しかし、デメリットとして圧力計記録に海洋起源の圧力変動を含んでしまことが問題となっている(Muramoto et al., 2019)。修士論文では、その問題を解決するために、2つの解析手法(複数観測点手法、単独観測点手法)を用いて、海底圧力時系列を評価した。複数観測点手法は、観測点のペアを作り、観測点同士で圧力値を差し引き、低減する手法である一方で、単独観測点手法では、個々の観測点に対して、モデル化された海洋起源の圧力変動を差し引き、低減する手法である。これらの手法をニュージーランドヒクランギ沈み込み帯に適用した結果、両手法とも海洋起源の圧力変動の大幅な低減が達成でき、特に複数観測点手法においては、等水深に参照観測点を設定すると、大幅な海洋起源の圧力変動が見られた(標準偏差(残差圧力時系列) < 0.5 hPa (~0.5 cm))。
本発表では、主に複数観測点手法を用いて、海洋起源の圧力変動を取り除き、その時系列を用いて、ニュージーランドヒクランギ沈み込み帯におけるSSEに伴う海底地殻変動を網羅的に検出することを試みた。また、DEFNODEを用いて、検出された海底地殻変動のうちいくつかのイベントに対して、プレート境界における滑り分布を推定した。
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© Research Center for Earthquake Hazards.
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