今週のうなぎセミナーについてご案内いたします。

**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************

日時：12月1日（木）14:00～16:00
場所：宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
　　　（地震予知研究センター本館セミナー室）

まずはじめに津田さんが前回セミナーの質問サマリーについて講演し、次に片上さんが下記の内容で講演いたします。

[発表者]
片上智史

[題目]
2011年東北地方太平洋沖地震発生前の沈み込み帯浅部で発生する微動活動

[要旨]
　　2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震の震源域直上には地震発生前から海底地震計および海底地震計を用いた観測が実施されている．Ito et al. [2015] は東北地方太平洋沖地震発生前に低周波微動が発生したことを示唆している．しかしこれらのシグナルは西南日本で観測されているものより微弱であることと，海溝軸近傍に設置された１つの観測点でのみ観測されていることから，低周波微動と十分に判断できていない．よって，ここでは単独の地震観測点記録から微動活動を検出する方法 [Stefany et al., 2012]を用い て東北地方太平洋沖地震前の低周波微動の活動について再評価する．
　　Stefany et al. [2012] は，アメリカ北西部のカスケード沈み込み帯に設置された広帯域地震計記録に対して，3つの異なる周波数帯のエンベロープ波形を調べて，それらの比を調べる ことにより，単独観測点記録から低周波微動を検出する方法を開発した（単独観測点法）．本研究では，宮城県沖に設置された17点の海底地震計（固有周期4.5Hz）で記録された波形にStefany et al. [2012] の手法を適用した．まず，3つの周波数帯域 (0.5-1.0Hz, 2-4Hz，10-20Hz) のエンベロープを求め，次にそれぞれの周波数帯でエンベロープの比を求め，その振幅の変化に基づき微動の検出を行った．今回の発表では，上記手法を日向灘での微動活動[Yamashita et al., 2015]に当てはめた結果と東北沖の微動に当てはめた結果，さらにそれらの潮汐応答について主に発表する．

**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************

今後の予定
12月8日：石田
12月22日：植村・村本
1月12日：高橋
1月19日：教員
1月30日・31日：修論予行