更新日:2016.04.12
Updated: 2016.04.12
今週のうなぎセミナーについてご案内いたします。
**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************
日時:12月22日(木)14:00~16:00
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
(地震予知研究センター本館セミナー室)
まずはじめに石田さんが前回セミナーの質問サマリーについて講演し、次に植村さんと村本さんが下記の内容で講演いたします。
[発表者]
植村美優
[タイトル]
常時微動を用いた地震波干渉法によるスロースリップに伴う地震波速度変化の検出の試み
[概要]
巨大地震の前後或いは、巨大地震に先行する地震波速度の変化を検出する一つの手法として常時微動を用いた地震波干渉法が有効である.これまでに複数の先行研究において,地震発生前後(例えば,Wegler et al., 2009)及び地震発生前に地震波速度が低下するという結果が得られている(例えば,Lockner et al., 1977; Yoshimitsu et al., 2009).一方,スロースリップに伴う地震波速度変化はほとんど知られていない.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震発生前の同年1月末から3月9日の最大前震発生までの間にスロースリップおよび低周波微動が宮城沖で観測された(Ito et al., 2013; Ito et al., 2015; Katakami et al., 2016).本研究では常時微動を用いた地震波干渉法を,2011年東北太平洋沖地震の発生前から震源域直上に設置された海底地震計に適用し,本震に先行して発生したスロースリップに伴う地震波速度変化の検出を試みた.
[発表者]
村本智也
[タイトル]
海底観測によるヒクランキ?沈み込み帯て?発生するスロースリッフ?イヘ?ントの検出
(Detection of Shallow Slow Slip events On the Northern Hikurangi Margin using Ocean Bottom Pressure Recorders)
[概要]
ニュージーランド北島東方沖のヒクランギ沈み込み帯では、太平洋プレートが3-6cm/年の速度で陸側のオーストラリアプレートの下に沈み込んでおり、この沈み込みに伴いプレート境界付近ではスロースリップが複数のパッチで約1-2年周期で発生している(Wallace et al., 2016)。本研究はニュージーランド北島の東方沖に設置された海底圧力記録を解析対象とし、海底鉛直変位を検出するための海洋モデル(稲津他., 2012)を適用し検出を行う。この手法を用いて、ゆっくりとした地殻変動を抽出する目的で潮汐成分と気圧と風(大気擾乱)で駆動される非潮汐海洋変動成分を計算し、観測データから除去している。この解析手法により、ヒクランギ沈み込み帯で発生しているスロースリップ、特に、陸上のGNSS観測点のデータのみでは検出が困難な海溝軸近傍のスロースリップの正確な検出を目指す。今回のセミナーではこの海洋モデルを適用した結果を使ったフォワードモデリング等々で議論を行っていく。また、海底圧力計の記録に含まれている年周半年周成分に着目する。
**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************
今後の予定
12月22日:植村・村本
1月12日:高橋
1月19日:野田(教員枠)
1月30日・31日:修論予行
今週のうなぎセミナーについてご案内いたします。
**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************
日時:12月22日(木)14:00~16:00
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
(地震予知研究センター本館セミナー室)
まずはじめに石田さんが前回セミナーの質問サマリーについて講演し、次に植村さんと村本さんが下記の内容で講演いたします。
[発表者]
植村美優
[タイトル]
常時微動を用いた地震波干渉法によるスロースリップに伴う地震波速度変化の検出の試み
[概要]
巨大地震の前後或いは、巨大地震に先行する地震波速度の変化を検出する一つの手法として常時微動を用いた地震波干渉法が有効である.これまでに複数の先行研究において,地震発生前後(例えば,Wegler et al., 2009)及び地震発生前に地震波速度が低下するという結果が得られている(例えば,Lockner et al., 1977; Yoshimitsu et al., 2009).一方,スロースリップに伴う地震波速度変化はほとんど知られていない.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震発生前の同年1月末から3月9日の最大前震発生までの間にスロースリップおよび低周波微動が宮城沖で観測された(Ito et al., 2013; Ito et al., 2015; Katakami et al., 2016).本研究では常時微動を用いた地震波干渉法を,2011年東北太平洋沖地震の発生前から震源域直上に設置された海底地震計に適用し,本震に先行して発生したスロースリップに伴う地震波速度変化の検出を試みた.
[発表者]
村本智也
[タイトル]
海底観測によるヒクランキ?沈み込み帯て?発生するスロースリッフ?イヘ?ントの検出
(Detection of Shallow Slow Slip events On the Northern Hikurangi Margin using Ocean Bottom Pressure Recorders)
[概要]
ニュージーランド北島東方沖のヒクランギ沈み込み帯では、太平洋プレートが3-6cm/年の速度で陸側のオーストラリアプレートの下に沈み込んでおり、この沈み込みに伴いプレート境界付近ではスロースリップが複数のパッチで約1-2年周期で発生している(Wallace et al., 2016)。本研究はニュージーランド北島の東方沖に設置された海底圧力記録を解析対象とし、海底鉛直変位を検出するための海洋モデル(稲津他., 2012)を適用し検出を行う。この手法を用いて、ゆっくりとした地殻変動を抽出する目的で潮汐成分と気圧と風(大気擾乱)で駆動される非潮汐海洋変動成分を計算し、観測データから除去している。この解析手法により、ヒクランギ沈み込み帯で発生しているスロースリップ、特に、陸上のGNSS観測点のデータのみでは検出が困難な海溝軸近傍のスロースリップの正確な検出を目指す。今回のセミナーではこの海洋モデルを適用した結果を使ったフォワードモデリング等々で議論を行っていく。また、海底圧力計の記録に含まれている年周半年周成分に着目する。
**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************
今後の予定
12月22日:植村・村本
1月12日:高橋
1月19日:野田(教員枠)
1月30日・31日:修論予行
© Research Center for Earthquake Hazards.
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