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うなぎセミナー 5/19

うなぎセミナー 5/19

セミナー等

SEMINARS

更新日:2022.04.13

Updated: 2022.04.13

  • 開催場所:京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室) または オンライン(Zoom)
  • Place: 京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室) または オンライン(Zoom)
  • 開催日時:2022年5月19日(木) 14時00分~
  • Date and Time: 2022年5月19日(木) 14時00分~

次回のうなぎセミナー(5/19)はJpGUのリハーサルになります。

The next Unagi Seminar(May, 19) is scheduled as a rehearsal for JpGU.

************** Seminar on Seismology IV A, C /地震学ゼミナールIV A, C (Unagi Seminar) **************

科目:地震学ゼミナールIV A, C / Seminar on Seismology IV A, C(修士・博士)
日時:2022年 5月 19日 (木) 14:00~
場所:京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室)または オンライン(Zoom)

Date and Time:2022-05-19, 14:00~
Place:Seminar Room #301, DPRI Collaborative Research Hub, Uji Campus, Kyoto University or Zoom (Hybrid)

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r-uji
(構内マップ中の77番の建物です。)


----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
Presenter(発表者):金木俊也
Style(発表スタイル):Oral(口頭)
Title(題目):どうすれば浅部スロー地震の震源域で有効圧の局所的な減少が起こるのか?
Abstract(要旨):脆性領域における岩石強度は、有効圧(静岩圧と間隙流体圧の差)の増加に伴って線形に増加する。特にプレート沈み込み帯では、局所的に低い有効圧とスロー地震との関係が、地震学的および測地学的な観測から報告されてきた。Rice (1992) は、物性値一定の流体が鉛直横ずれ断層帯に沿って流れるモデルを考えて、断層帯の透水率が有効圧の急激な減少関数である場合、深部での有効圧がある値に漸近することを報告した。一方で、他のテクトニクス場に適用可能なモデルは存在しない。沈み込み帯に適用可能なモデルを構築し、それに基づいて有効圧の深度分布を定量的に評価することで、スロー地震の発生に関する議論を深めることができると期待される。
本研究では、沈み込み帯浅部における局所的な有効圧の減少を引き起こす要因について定量的に調べるため、沈み込み帯に特徴的な過程を考慮した水理学的モデルを構築し、モデル計算を行った。代表的な沈み込み帯として南海トラフ熊野沖に着目し、モデル計算時の物性値として掘削コア試料の室内実験データを参照した。基本モデルでは、堆積物の沈み込みに伴う力学的効果(例えば圧密)およびスメクタイトの脱水反応を考慮した。物理的に妥当な解(有効圧が負になったり発散したりしない解)では、Rice (1992) と同様に有効圧の勾配が深度の増加に伴って急激に減少するものの、現実的な流体物性を導入した影響で、深部において有効圧がある値に漸近する傾向は見られなかった。また、有効圧は深度の増加に対して常に単調増加であり、局所的に低い有効圧の存在は確認できなかった。分岐断層への流体の流出を考慮した場合でも、有効圧の局所的な減少は実現されなかった。しかし、シリカ析出などによって局所的に透水率が減少した場合、その領域で局所的に有効圧が低くなることがわかった。このことから、透水率の局所的な減少が、浅部スロー地震の発生を引き起こす要因である可能性が示唆された。スメクタイトの脱水反応による有効圧変化それ自体は支配的な要因ではないものの、反応時に放出されるシリカの析出によって透水率の減少が促進される可能性がある。

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今後の予定(schedule)
5/26 :JpGU meeting
6/2 :(online JpGU) 西沢、井上
6/9 :野末、田中
6/16 :大野、佐脇
6/23 :山本、Chintan
6/30 :村本、Admore
7/7 :松尾、岡田
7/14 :小出、野田
7/21 :森永、Frazi

次回のうなぎセミナー(5/19)はJpGUのリハーサルになります。

The next Unagi Seminar(May, 19) is scheduled as a rehearsal for JpGU.

************** Seminar on Seismology IV A, C /地震学ゼミナールIV A, C (Unagi Seminar) **************

科目:地震学ゼミナールIV A, C / Seminar on Seismology IV A, C(修士・博士)
日時:2022年 5月 19日 (木) 14:00~
場所:京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室)または オンライン(Zoom)

Date and Time:2022-05-19, 14:00~
Place:Seminar Room #301, DPRI Collaborative Research Hub, Uji Campus, Kyoto University or Zoom (Hybrid)

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r-uji
(構内マップ中の77番の建物です。)


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Presenter(発表者):金木俊也
Style(発表スタイル):Oral(口頭)
Title(題目):どうすれば浅部スロー地震の震源域で有効圧の局所的な減少が起こるのか?
Abstract(要旨):脆性領域における岩石強度は、有効圧(静岩圧と間隙流体圧の差)の増加に伴って線形に増加する。特にプレート沈み込み帯では、局所的に低い有効圧とスロー地震との関係が、地震学的および測地学的な観測から報告されてきた。Rice (1992) は、物性値一定の流体が鉛直横ずれ断層帯に沿って流れるモデルを考えて、断層帯の透水率が有効圧の急激な減少関数である場合、深部での有効圧がある値に漸近することを報告した。一方で、他のテクトニクス場に適用可能なモデルは存在しない。沈み込み帯に適用可能なモデルを構築し、それに基づいて有効圧の深度分布を定量的に評価することで、スロー地震の発生に関する議論を深めることができると期待される。
本研究では、沈み込み帯浅部における局所的な有効圧の減少を引き起こす要因について定量的に調べるため、沈み込み帯に特徴的な過程を考慮した水理学的モデルを構築し、モデル計算を行った。代表的な沈み込み帯として南海トラフ熊野沖に着目し、モデル計算時の物性値として掘削コア試料の室内実験データを参照した。基本モデルでは、堆積物の沈み込みに伴う力学的効果(例えば圧密)およびスメクタイトの脱水反応を考慮した。物理的に妥当な解(有効圧が負になったり発散したりしない解)では、Rice (1992) と同様に有効圧の勾配が深度の増加に伴って急激に減少するものの、現実的な流体物性を導入した影響で、深部において有効圧がある値に漸近する傾向は見られなかった。また、有効圧は深度の増加に対して常に単調増加であり、局所的に低い有効圧の存在は確認できなかった。分岐断層への流体の流出を考慮した場合でも、有効圧の局所的な減少は実現されなかった。しかし、シリカ析出などによって局所的に透水率が減少した場合、その領域で局所的に有効圧が低くなることがわかった。このことから、透水率の局所的な減少が、浅部スロー地震の発生を引き起こす要因である可能性が示唆された。スメクタイトの脱水反応による有効圧変化それ自体は支配的な要因ではないものの、反応時に放出されるシリカの析出によって透水率の減少が促進される可能性がある。

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今後の予定(schedule)
5/26 :JpGU meeting
6/2 :(online JpGU) 西沢、井上
6/9 :野末、田中
6/16 :大野、佐脇
6/23 :山本、Chintan
6/30 :村本、Admore
7/7 :松尾、岡田
7/14 :小出、野田
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© Research Center for Earthquake Hazards.

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