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うなぎセミナー 5/12

うなぎセミナー 5/12

セミナー等

SEMINARS

更新日:2016.04.12

Updated: 2016.04.12

  • 開催場所:京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • Place: 京都大学 防災研究所 本館E-232D
  • 開催日時:2016年5月12日(木) 14時00分~
  • Date and Time: 2016年5月12日(木) 14時00分~

今週のうなぎセミナーのご案内です。

**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************

日時:5月12日(木)14:00〜
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
   (地震予知研究センター本館セミナー室)

[担当]:坂上啓

[題目]:GPSデータに基づく2013年以来の東海地方スロースリップイベント

[Title]: The slow slip event in the Tokai region, central Japan, since 2013 as seen from GPS data

[要旨]

東海地方では前回2000年から2005年にかけて長期的なスロースリップイベント(SSE)が発生しており,これまでに発見されたSSEの中ですべりの継続時間が最も長い(e.g., Suito and Ozawa 2009).また,Hirose and Obara (2006) で報告されて以来,東海地方では深部低周波微動を伴った短期的なSSEが度々観測されている.2013年以降,前回の長期SSEが発生した場所でSSEが発生したと報告があり(小沢・矢来,地震学会,2014),本研究ではGPSのデータを用いて2013年以降の東海地方で発生したSSEの時間発展を推定する解析を行った.

解析期間は2008年1月1日から2015年4月30日の期間で,東海地方にあるGEONETの226点のGPS観測点のデータに対し,GIPSY OASIS Ⅱを用いて日々の座標値を推定した.推定された日々の座標値の時系列データには,2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)の余効変動の影響が見られた.この余効変動の影響を取り除くために,余効すべりや粘弾性緩和といった物理的なモデルの構築は行わず,指数関数と対数関数の和の時系列が余効変動の時系列に近似できると仮定し,各観測点の時系列から除去した.そして除去後の時系列に対しインバージョン解析を行い,フィリピン海プレート上でのすべりを推定した.

すべりの時間発展の解析にはFukuda et al. (2008)によって開発された改良型のNetwork Inversion Filter (NIF)を用いた解析を行った.この手法は,Segall and Mathews (1997) によって導入されたNetwork Inversion Filter (NIF)と呼ばれる時間依存インバージョンの手法を改良したものであり,NIFでは推定されるすべりに過度なスムージングがかかるという問題点があったが,改良型のNIFではこの問題点を改善したことによりすべりの時空間発展をより高い解像度で推定することが可能となった.

推定結果より2013年の1~2月頃から浜名湖の西側で非常にゆっくりとしたすべりが推定された。また,この長期的SSEが発生している期間に伊勢湾周辺部と静岡県北西部で発生した複数個の短期的SSEの同時推定に成功した.推定された長期的SSEと短期的SSEの詳細については本発表で紹介する.


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連絡事項
次回は5月19日で、内容は連合大会予行練習です。


**************♦ 皆 さまのご来聴をお待ちしています ♦**************

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**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************

日時:5月12日(木)14:00〜
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
   (地震予知研究センター本館セミナー室)

[担当]:坂上啓

[題目]:GPSデータに基づく2013年以来の東海地方スロースリップイベント

[Title]: The slow slip event in the Tokai region, central Japan, since 2013 as seen from GPS data

[要旨]

東海地方では前回2000年から2005年にかけて長期的なスロースリップイベント(SSE)が発生しており,これまでに発見されたSSEの中ですべりの継続時間が最も長い(e.g., Suito and Ozawa 2009).また,Hirose and Obara (2006) で報告されて以来,東海地方では深部低周波微動を伴った短期的なSSEが度々観測されている.2013年以降,前回の長期SSEが発生した場所でSSEが発生したと報告があり(小沢・矢来,地震学会,2014),本研究ではGPSのデータを用いて2013年以降の東海地方で発生したSSEの時間発展を推定する解析を行った.

解析期間は2008年1月1日から2015年4月30日の期間で,東海地方にあるGEONETの226点のGPS観測点のデータに対し,GIPSY OASIS Ⅱを用いて日々の座標値を推定した.推定された日々の座標値の時系列データには,2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(Mw9.0)の余効変動の影響が見られた.この余効変動の影響を取り除くために,余効すべりや粘弾性緩和といった物理的なモデルの構築は行わず,指数関数と対数関数の和の時系列が余効変動の時系列に近似できると仮定し,各観測点の時系列から除去した.そして除去後の時系列に対しインバージョン解析を行い,フィリピン海プレート上でのすべりを推定した.

すべりの時間発展の解析にはFukuda et al. (2008)によって開発された改良型のNetwork Inversion Filter (NIF)を用いた解析を行った.この手法は,Segall and Mathews (1997) によって導入されたNetwork Inversion Filter (NIF)と呼ばれる時間依存インバージョンの手法を改良したものであり,NIFでは推定されるすべりに過度なスムージングがかかるという問題点があったが,改良型のNIFではこの問題点を改善したことによりすべりの時空間発展をより高い解像度で推定することが可能となった.

推定結果より2013年の1~2月頃から浜名湖の西側で非常にゆっくりとしたすべりが推定された。また,この長期的SSEが発生している期間に伊勢湾周辺部と静岡県北西部で発生した複数個の短期的SSEの同時推定に成功した.推定された長期的SSEと短期的SSEの詳細については本発表で紹介する.


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連絡事項
次回は5月19日で、内容は連合大会予行練習です。


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© Research Center for Earthquake Hazards.

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