更新日:2016.04.12
Updated: 2016.04.12
今週のうなぎセミナーのご案内です。
**************♦ うなぎセミナーのご案内 ♦**************
日時:7月28日(木)14:00〜
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
(地震予知研究センター本館セミナー室)
[担当]:村本智也
[題目]:海底観測によるヒクランキ?沈み込み帯て?発生するスロースリッフ?イヘ?ントの検出
(The detection of slow slip event in Hikurangi subduction zone by ocean bottom geodetic measurements)
[要旨]:一般に、沈み込み帯浅部(海溝付近)で発生するスロースリップイベントの検出は陸域の観測点のデータのみでは困難であり、沈み込み帯の浅部で発生するスロースリップイベント活動の詳細は不明瞭である。ニュージーランド北島東方沖のヒクランギ沈み込み帯では、太平洋プレートが3-6cm/年の速度で陸側のオーストラリアプレートの下に沈み込んでおり、この沈み込みに伴いプレート境界付近ではスロースリップが約1-2年周期で発生している(Wallace et al., 2016)。これまでニュージーランドの陸上に設置されているGEONET観測点でスロースリップイベントは観測されていた(例えばWallace et al., 2010)が、スロースリップイベントのすべり域のほとんどが海底下にあるため、その詳細については十分知られていない。
本研究は2015年6月から2016年6月の期間でニュージーランド北島の東方沖に設置された海底圧力記録を解析する。海底鉛直変位を検出するための海洋モデル(稲津他., 2012)を適用し検出を行う。ここでは、ゆっくりとした地殻変動を抽出する目的で潮汐成分と気圧と風(大気擾乱)で駆動される非潮汐海洋変動成分を計算し、観測データから除去することを目標とする。この解析手法により、ヒクランギ沈み込み帯で発生しているスロースリップ、特に、陸上のGNSS観測点のデータのみでは検出が困難な海溝軸近傍のスロースリップの検出を目指す。
[担当]:植村美優
[題目]:常時微動を用いた地震波干渉法によるスロースリップに伴う地震波速度変化の検出の試み
[要旨]:巨大地震の前後或いは、巨大地震に先行する地震波速度の変化を検出する一つの手法として常時微動を用いた地震波干渉法が有効である.これまでに複数の先行研究において,地震発生前後(例えば,Wegler et al., 2009)及び地震発生前に地震波速度が低下するという結果が得られている(例えば,Lockner et al., 1977; Yoshimitsu et al., 2009).一方,スロースリップに伴う地震波速度変化はほとんど知られていない.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震発生前の同年1月末から3月9日の最大前震発生までの間にスロースリップおよび低周波微動が宮城沖で観測された(Ito et al., 2013; Ito et al., 2015; Katakami et al., 2016).
本研究では常時微動を用いた地震波干渉法を,2011年東北太平洋沖地震の発生前から震源域直上に設置された海底地震計に適用し,本震に先行して発生したスロースリップに伴う地震波速度変換の検出を試みた.
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連絡事項
石田君にはセミナーの冒頭で前回の質問事項のおさらいをお願いします.
前期のうなぎセミナーは終了です.
**************♦ 皆さまのご来聴をお待ちしています ♦**************
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日時:7月28日(木)14:00〜
場所:宇治キャンパス本館E棟2階E-232D
(地震予知研究センター本館セミナー室)
[担当]:村本智也
[題目]:海底観測によるヒクランキ?沈み込み帯て?発生するスロースリッフ?イヘ?ントの検出
(The detection of slow slip event in Hikurangi subduction zone by ocean bottom geodetic measurements)
[要旨]:一般に、沈み込み帯浅部(海溝付近)で発生するスロースリップイベントの検出は陸域の観測点のデータのみでは困難であり、沈み込み帯の浅部で発生するスロースリップイベント活動の詳細は不明瞭である。ニュージーランド北島東方沖のヒクランギ沈み込み帯では、太平洋プレートが3-6cm/年の速度で陸側のオーストラリアプレートの下に沈み込んでおり、この沈み込みに伴いプレート境界付近ではスロースリップが約1-2年周期で発生している(Wallace et al., 2016)。これまでニュージーランドの陸上に設置されているGEONET観測点でスロースリップイベントは観測されていた(例えばWallace et al., 2010)が、スロースリップイベントのすべり域のほとんどが海底下にあるため、その詳細については十分知られていない。
本研究は2015年6月から2016年6月の期間でニュージーランド北島の東方沖に設置された海底圧力記録を解析する。海底鉛直変位を検出するための海洋モデル(稲津他., 2012)を適用し検出を行う。ここでは、ゆっくりとした地殻変動を抽出する目的で潮汐成分と気圧と風(大気擾乱)で駆動される非潮汐海洋変動成分を計算し、観測データから除去することを目標とする。この解析手法により、ヒクランギ沈み込み帯で発生しているスロースリップ、特に、陸上のGNSS観測点のデータのみでは検出が困難な海溝軸近傍のスロースリップの検出を目指す。
[担当]:植村美優
[題目]:常時微動を用いた地震波干渉法によるスロースリップに伴う地震波速度変化の検出の試み
[要旨]:巨大地震の前後或いは、巨大地震に先行する地震波速度の変化を検出する一つの手法として常時微動を用いた地震波干渉法が有効である.これまでに複数の先行研究において,地震発生前後(例えば,Wegler et al., 2009)及び地震発生前に地震波速度が低下するという結果が得られている(例えば,Lockner et al., 1977; Yoshimitsu et al., 2009).一方,スロースリップに伴う地震波速度変化はほとんど知られていない.
2011年3月11日に発生した東北太平洋沖地震発生前の同年1月末から3月9日の最大前震発生までの間にスロースリップおよび低周波微動が宮城沖で観測された(Ito et al., 2013; Ito et al., 2015; Katakami et al., 2016).
本研究では常時微動を用いた地震波干渉法を,2011年東北太平洋沖地震の発生前から震源域直上に設置された海底地震計に適用し,本震に先行して発生したスロースリップに伴う地震波速度変換の検出を試みた.
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© Research Center for Earthquake Hazards.
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