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吉田先生 集中講義

Special lecture by Dr. Takeyoshi Yoshida

セミナー等

SEMINARS

更新日:2013.08.23

Updated: 2013.08.23

  • 開催場所:京大宇治キャンパス 防災研究所地震予知研究センター研究棟(新館)2階 200号室
  • Place: 京大宇治キャンパス 防災研究所地震予知研究センター研究棟(新館)2階 200号室
  • 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
  • 〒611-0011 京都府宇治市五ヶ庄
  • 開催日時:平成25年9月26日(木) ~ 27日(金)
  • Date and Time: 平成25年9月26日(木) ~ 27日(金)

講師:吉田武義(東北大学大学院、理学研究科、名誉教授)

講義タイトル:「東北日本弧の地殻・マントル構造と後期新生代火成活動史」

日時:2013年9月26日(木)、27日(金)

場所:宇治キャンパス、地震予知研究センター、C200号室

 

講義の概要:東北日本弧の地殻・マントル構造と、それを形作った火成活動・構造発達史の概要を、地質学・岩石学的データと地球物理学的データ(トモグラフィ、減衰、重力、熱異常など)の双方を示すとともに、それらに基づいたシミュレーション結果も参照しながら、紹介する。それにより、白亜紀以降、陸弧、背弧海盆、島弧の時代を経て形作られた東北日本弧の地殻とマントルの基本的な構造を理解し、現在のスナップショットである地球物理学的観測データをより深く理解するための基本的知識を得る。

 今年度の本集中講義では、昨年紹介した内容に新たな知見を加えて、東北本州弧で認められる地殻ならびにマントルの不均質構造(下部地殻岩の広域変化、歪集中帯とS波反射体の分布、地殻内マグマ溜りの構造)について、より詳細に論じるとともに、火山活動の時空変化と地殻変動との対応、マグマ含水量の広域変化と地殻の構造特性との対応、広域応力場の時代的変遷と3.11イベント前後の広域応力場の変化との関連など、テクトニクスとマグマ活動との間の密接な関連についても紹介したい。

 

 

講義予定

9月26日(木)

10:30~12:00 「東北日本弧の地殻・マントル構造」

13:30~15:00 「東北日本弧における火成活動・構造発達史の概要」

16:00~17:30 セミナー:「東北日本弧の火成活動史と地殻・マントル構造」

 

9月27日(火)

10:00~11:30 「東北本州弧の発達史:陸弧から背弧海盆へ」

13:00~14:30 「東北日本弧の発達史:島弧の時代」

 

 

9月26日(木) 16:00~17:30 

セミナー:「東北日本弧の火成活動史と地殻・マントル構造」

要旨:「東北日本弧における後期新生代の火成活動史をレビューし、地殻・マントル構造と火成活動との関係を検討した。東北日本弧における、火山活動様式、マグマ供給系、噴出物量、そしてマグマの組成は、島弧の発達史とそこでの地殻・マントル構造の進化とともに変化している。後期新生代における東北日本弧の発達史は、大陸縁火山活動期(66-21Ma)、背弧海盆火山活動期(21-13.5Ma)、そして島弧火山活動期(13.5-0Ma)に三分される。引張場で特徴づけられる背弧海盆火山活動期から、ニュートラルから強圧縮場で特徴づけられる島弧火山活動期への火成活動の変化は、背弧側でのアセノスフェアの湧昇とその後のマントルの冷却に関係したマントルウェッジでの対流パターンの2Dから3Dへの変化に対応していると推定される。その結果、背弧拡大に伴う大量の背弧海盆玄武岩マグマの活動が、マントルの温度低下に伴い、島弧火山活動期初期~中期のカルデラ形成を伴う流紋岩~花崗岩質マグマを主とする活動へと変化する。そして、強い東西性の水平圧縮場で特徴づけられる第四紀に入ると、深部に由来する玄武岩質マグマと浅部に由来する流紋岩質マグマの混合した安山岩質マグマの活動に伴う成層火山の形成が優勢となる。

 珪長質マグマによるカルデラ活動期は北東-南西軸の弱圧縮場で特徴づけられ、これがその後、太平洋プレートの沈み込みに伴う東西性圧縮の強化により、安山岩質成層火山が主体の活動に遷移している。東北日本弧北部では、3.11東北沖地震の発生により、東西性の歪が解放され、従前の北東-南西軸の水平圧縮応力場が一時的に復活しているように見える。」

 

昨年大好評だった東北大学の吉田武義先生の集中講義とセミナーを行います。

吉田先生は島弧火山活動研究の第一人者です。 トモグラフィなどの地震学的データと地質・岩石学的データを 組み合わせて解釈し、火山活動発達、地殻・マントル構造発達、 さらに日本列島の構造発達史に及ぶ独自の世界観を構築されました。

地震学的データの価値をどのように引き出せば良いのか、 おおいに学ぶことが出来ると思います。興味のある方は 是非ご出席ください。

 

講師:吉田武義(東北大学大学院、理学研究科、名誉教授)

講義タイトル:「東北日本弧の地殻・マントル構造と後期新生代火成活動史」

日時:2013年9月26日(木)、27日(金)

場所:宇治キャンパス、地震予知研究センター、C200号室

 

講義の概要:東北日本弧の地殻・マントル構造と、それを形作った火成活動・構造発達史の概要を、地質学・岩石学的データと地球物理学的データ(トモグラフィ、減衰、重力、熱異常など)の双方を示すとともに、それらに基づいたシミュレーション結果も参照しながら、紹介する。それにより、白亜紀以降、陸弧、背弧海盆、島弧の時代を経て形作られた東北日本弧の地殻とマントルの基本的な構造を理解し、現在のスナップショットである地球物理学的観測データをより深く理解するための基本的知識を得る。

 今年度の本集中講義では、昨年紹介した内容に新たな知見を加えて、東北本州弧で認められる地殻ならびにマントルの不均質構造(下部地殻岩の広域変化、歪集中帯とS波反射体の分布、地殻内マグマ溜りの構造)について、より詳細に論じるとともに、火山活動の時空変化と地殻変動との対応、マグマ含水量の広域変化と地殻の構造特性との対応、広域応力場の時代的変遷と3.11イベント前後の広域応力場の変化との関連など、テクトニクスとマグマ活動との間の密接な関連についても紹介したい。

 

 

講義予定

9月26日(木)

10:30~12:00 「東北日本弧の地殻・マントル構造」

13:30~15:00 「東北日本弧における火成活動・構造発達史の概要」

16:00~17:30 セミナー:「東北日本弧の火成活動史と地殻・マントル構造」

 

9月27日(火)

10:00~11:30 「東北本州弧の発達史:陸弧から背弧海盆へ」

13:00~14:30 「東北日本弧の発達史:島弧の時代」

 

 

9月26日(木) 16:00~17:30 

セミナー:「東北日本弧の火成活動史と地殻・マントル構造」

要旨:「東北日本弧における後期新生代の火成活動史をレビューし、地殻・マントル構造と火成活動との関係を検討した。東北日本弧における、火山活動様式、マグマ供給系、噴出物量、そしてマグマの組成は、島弧の発達史とそこでの地殻・マントル構造の進化とともに変化している。後期新生代における東北日本弧の発達史は、大陸縁火山活動期(66-21Ma)、背弧海盆火山活動期(21-13.5Ma)、そして島弧火山活動期(13.5-0Ma)に三分される。引張場で特徴づけられる背弧海盆火山活動期から、ニュートラルから強圧縮場で特徴づけられる島弧火山活動期への火成活動の変化は、背弧側でのアセノスフェアの湧昇とその後のマントルの冷却に関係したマントルウェッジでの対流パターンの2Dから3Dへの変化に対応していると推定される。その結果、背弧拡大に伴う大量の背弧海盆玄武岩マグマの活動が、マントルの温度低下に伴い、島弧火山活動期初期~中期のカルデラ形成を伴う流紋岩~花崗岩質マグマを主とする活動へと変化する。そして、強い東西性の水平圧縮場で特徴づけられる第四紀に入ると、深部に由来する玄武岩質マグマと浅部に由来する流紋岩質マグマの混合した安山岩質マグマの活動に伴う成層火山の形成が優勢となる。

 珪長質マグマによるカルデラ活動期は北東-南西軸の弱圧縮場で特徴づけられ、これがその後、太平洋プレートの沈み込みに伴う東西性圧縮の強化により、安山岩質成層火山が主体の活動に遷移している。東北日本弧北部では、3.11東北沖地震の発生により、東西性の歪が解放され、従前の北東-南西軸の水平圧縮応力場が一時的に復活しているように見える。」

 

昨年大好評だった東北大学の吉田武義先生の集中講義とセミナーを行います。

吉田先生は島弧火山活動研究の第一人者です。 トモグラフィなどの地震学的データと地質・岩石学的データを 組み合わせて解釈し、火山活動発達、地殻・マントル構造発達、 さらに日本列島の構造発達史に及ぶ独自の世界観を構築されました。

地震学的データの価値をどのように引き出せば良いのか、 おおいに学ぶことが出来ると思います。興味のある方は 是非ご出席ください。

 

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© Research Center for Earthquake Hazards.

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