下記の通り,10月の防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,是非ご参加いただきますようお願い申し上げます.
2015年10月地震・火山グループ研究会
日時:2015年10月23日(金)14:00 – 16:00
会場:京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
http://www.uji.kyoto-u.ac.jp/00gaiyo/honkan_map.html
時間:14:00-15:00
講演者:真木雅之特任教授(鹿児島大学地域防災教育研究センター)
タイトル:気象レーダによる桜島火山噴煙の観測
要旨:
気象レーダの歴史は第二次世界大戦後に始まる。これまで様々なタイプのレーダが開発され気象研究や気象業務に使われてきた。近年、気象レーダは火山噴煙の監視にも有力であることが示されてきている。本講演では、2014年に桜島で行われた気象レーダを用いた噴煙柱・火山灰雲の観測の概要と初期解析結果について述べる。この観測は、気象レーダによる噴煙量の定量的推定と予測手法の確立を目的として、研究用Kaバンドドップラーレーダ、現業用Xバンドマルチパラメータレーダ、パーシベルなどの地上測器による観測が鹿児島大学,京大防災研,防災科学技術研究所,気象協会などによりおこなわれた.これらの観測から、噴火直後の上昇する噴煙柱の内部構造の詳細な変化を捉えることに成功した.更に、レーダ観測と地上降灰量との比較からレーダによる降灰量推定式を提案し、2013年8月18日の噴火事例に適用した。その結果、現業用Xバンド気象レーダは降灰量の三次元的な分布情報を提供できることがわかった。
時間:15:00-16:00
講演者:為栗 健助教(京都大学防災研究所附属火山活動研究センター)
タイトル:桜島昭和火口の噴火活動と火砕流を伴う噴火の特徴
要旨:
桜島東側山腹の昭和火口では2006年に58年ぶりに噴火が再開し、2009年以降、爆発回数の増加とともに噴火規模が大きくなっている。桜島における爆発的噴火の特徴として、火山弾の放出、衝撃波の発生、急激な火山灰や火山ガスの放出が上げられるが、山腹にある昭和火口の爆発的噴火ではそれらに加えて、火砕流の発生が上げられる。すべての爆発的噴火において火砕流を伴うわけではなく、同規模の爆発的噴火でも火砕流が発生しない場合もあり、昭和火口における火砕流発生メカニズムの解明には至っていない。今後、昭和火口の噴火活動がさらに活発化した際には、大規模な火砕流の発生も考えられ、その発生予測が防災上、必要不可欠である。
本講演では地震および地盤変動観測から得られた爆発前の火山性地震や微動および山体膨張プロセスから火砕流発生を決定付ける要因を検出し、噴火準備過程の段階で火砕流の発生予測を行う研究について紹介する。
下記の通り,10月の防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,是非ご参加いただきますようお願い申し上げます.
2015年10月地震・火山グループ研究会
日時:2015年10月23日(金)14:00 – 16:00
会場:京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
http://www.uji.kyoto-u.ac.jp/00gaiyo/honkan_map.html
時間:14:00-15:00
講演者:真木雅之特任教授(鹿児島大学地域防災教育研究センター)
タイトル:気象レーダによる桜島火山噴煙の観測
要旨:
気象レーダの歴史は第二次世界大戦後に始まる。これまで様々なタイプのレーダが開発され気象研究や気象業務に使われてきた。近年、気象レーダは火山噴煙の監視にも有力であることが示されてきている。本講演では、2014年に桜島で行われた気象レーダを用いた噴煙柱・火山灰雲の観測の概要と初期解析結果について述べる。この観測は、気象レーダによる噴煙量の定量的推定と予測手法の確立を目的として、研究用Kaバンドドップラーレーダ、現業用Xバンドマルチパラメータレーダ、パーシベルなどの地上測器による観測が鹿児島大学,京大防災研,防災科学技術研究所,気象協会などによりおこなわれた.これらの観測から、噴火直後の上昇する噴煙柱の内部構造の詳細な変化を捉えることに成功した.更に、レーダ観測と地上降灰量との比較からレーダによる降灰量推定式を提案し、2013年8月18日の噴火事例に適用した。その結果、現業用Xバンド気象レーダは降灰量の三次元的な分布情報を提供できることがわかった。
時間:15:00-16:00
講演者:為栗 健助教(京都大学防災研究所附属火山活動研究センター)
タイトル:桜島昭和火口の噴火活動と火砕流を伴う噴火の特徴
要旨:
桜島東側山腹の昭和火口では2006年に58年ぶりに噴火が再開し、2009年以降、爆発回数の増加とともに噴火規模が大きくなっている。桜島における爆発的噴火の特徴として、火山弾の放出、衝撃波の発生、急激な火山灰や火山ガスの放出が上げられるが、山腹にある昭和火口の爆発的噴火ではそれらに加えて、火砕流の発生が上げられる。すべての爆発的噴火において火砕流を伴うわけではなく、同規模の爆発的噴火でも火砕流が発生しない場合もあり、昭和火口における火砕流発生メカニズムの解明には至っていない。今後、昭和火口の噴火活動がさらに活発化した際には、大規模な火砕流の発生も考えられ、その発生予測が防災上、必要不可欠である。
本講演では地震および地盤変動観測から得られた爆発前の火山性地震や微動および山体膨張プロセスから火砕流発生を決定付ける要因を検出し、噴火準備過程の段階で火砕流の発生予測を行う研究について紹介する。
© Research Center for Earthquake Hazards.
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