下記の通り,11月24日に京都大学防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,ご参加いただきますようお願いします.
--------------2017年11月 地震・火山グループ研究会-------------
【開催日時】2017年11月24日(金)14:00~16:00
【開催場所】京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の27番の建物です)
時間:14:00-15:00
講演者:阪本真由美 准教授(兵庫県立大学減災復興政策研究科)
タイトル:離島における火山災害対応をめぐる課題ー2015年口永良部島噴火避難・帰島の事例よりー
要旨:2015年5月29日の口永良部島の噴火では、噴火警戒レベル5が適応され全島民が避難した。噴火に伴う避難の判断基準は地域防災計画に定められていたものの、帰島のための基準は定められておらず、火山活動の推移をみながら帰島の検討が進められることになった。本報告では、噴火に伴う避難・帰島プロセスの検証を通して、離島における火山防災対策の要件を考察する。
時間:15:00-16:00
講演者:堀田耕平 特定研究員(京都大学防災研究所火山活動研究センター)
タイトル:地盤変動データを用いたマグマ蓄積・移動過程の解明 ―桜島火山と口永良部島火山―
要旨:火山地帯における地盤変動観測からマグマの蓄積・移動過程が明らかにされてきた。本発表では,桜島と口永良部島の地盤変動とその解釈について紹介する。桜島では姶良カルデラ・北岳・南岳下に球状変動源が個別の観測データから個別に推定されてきた。我々は,2011年秋から半年に及ぶ地盤変動イベントのGPS・傾斜ひずみデータに基づく複合解析からこれらの変動源を統一的に明らかにし,中長期的な噴火活動における北岳下の変動源の重要性を示した。昨年8月桜島北東部に新設された高免観測坑道の傾斜ひずみデータから,北岳下の変動源は個々の噴火でも変動を引き起こしていることが分かった。一方,2015年8月15日の急激な地盤変動は昭和火口下の北北東-南南西に走行を持つダイクでモデル化できる。マグマ貫入率や地震・噴火活動の特徴から,2015年8月15日イベントは既存のマグマ供給系とは異なる場所へのダイク貫入と考えられる。口永良部島における2006年~2014年8月噴火直前のGPS繰り返し観測データを用いたFEMに基づく変動源解析から,球状変動源が新岳火口下浅部に得られ,体積増加量は3万m3となった。一方,水準測量データに基づく2014年8月噴火後~2015年5月噴火直前の変動源は深く,体積増加量も2オーダー大きいことが分かった。
下記の通り,11月24日に京都大学防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,ご参加いただきますようお願いします.
--------------2017年11月 地震・火山グループ研究会-------------
【開催日時】2017年11月24日(金)14:00~16:00
【開催場所】京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の27番の建物です)
時間:14:00-15:00
講演者:阪本真由美 准教授(兵庫県立大学減災復興政策研究科)
タイトル:離島における火山災害対応をめぐる課題ー2015年口永良部島噴火避難・帰島の事例よりー
要旨:2015年5月29日の口永良部島の噴火では、噴火警戒レベル5が適応され全島民が避難した。噴火に伴う避難の判断基準は地域防災計画に定められていたものの、帰島のための基準は定められておらず、火山活動の推移をみながら帰島の検討が進められることになった。本報告では、噴火に伴う避難・帰島プロセスの検証を通して、離島における火山防災対策の要件を考察する。
時間:15:00-16:00
講演者:堀田耕平 特定研究員(京都大学防災研究所火山活動研究センター)
タイトル:地盤変動データを用いたマグマ蓄積・移動過程の解明 ―桜島火山と口永良部島火山―
要旨:火山地帯における地盤変動観測からマグマの蓄積・移動過程が明らかにされてきた。本発表では,桜島と口永良部島の地盤変動とその解釈について紹介する。桜島では姶良カルデラ・北岳・南岳下に球状変動源が個別の観測データから個別に推定されてきた。我々は,2011年秋から半年に及ぶ地盤変動イベントのGPS・傾斜ひずみデータに基づく複合解析からこれらの変動源を統一的に明らかにし,中長期的な噴火活動における北岳下の変動源の重要性を示した。昨年8月桜島北東部に新設された高免観測坑道の傾斜ひずみデータから,北岳下の変動源は個々の噴火でも変動を引き起こしていることが分かった。一方,2015年8月15日の急激な地盤変動は昭和火口下の北北東-南南西に走行を持つダイクでモデル化できる。マグマ貫入率や地震・噴火活動の特徴から,2015年8月15日イベントは既存のマグマ供給系とは異なる場所へのダイク貫入と考えられる。口永良部島における2006年~2014年8月噴火直前のGPS繰り返し観測データを用いたFEMに基づく変動源解析から,球状変動源が新岳火口下浅部に得られ,体積増加量は3万m3となった。一方,水準測量データに基づく2014年8月噴火後~2015年5月噴火直前の変動源は深く,体積増加量も2オーダー大きいことが分かった。
© Research Center for Earthquake Hazards.
© Research Center for Earthquake Hazards.