下記の通り,2014年度最後の防災研地震・火山グループ研究会を開催いたします.
今回は,今年度にIPGPへ留学されていて戻られたばかりの山田さん,2013年7月に
斜面災害研究センターに着任された土井さん,3月末をもって上宝観測所から
転出予定の高田さんに発表をお願いしております.
皆様お誘い合わせの上,是非ご参加いただきますようお願い申し上げます.
3月地震・火山グループ研究会
日時:2015年3月27日(金)14:00 – 17:00
会場:京都大学宇治キャンパス おうばくプラザセミナー室4・5
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の3番の建物です)
発表者:山田真澄助教(京都大学防災研究所地震防災研究部門)
タイトル:地震波形から見た深層崩壊の運動像
近年、地震波形を利用して深層崩壊のような大規模高速地すべりの情報を抽出す
る研究が行われており、その運動メカニズムを解明するのに貢献してきた。高速
地すべり運動をコントロールする重要な物理パラメータの一つは、摩擦則であ
る。これまで室内実験や堆積物の流出範囲などから推定されてきたが、実スケー
ルでのすべり面の摩擦の挙動には不確定性が多い。我々はパリ地球物理研究所の
グループと共同研究を行い、地震波形インバージョンおよび粉体の数値シミュ
レーションを利用して、2011年紀伊半島で発生した大規模深層崩壊の摩擦則の推
定を試みたので報告する。
発表者:土井一生助教(京都大学防災研究所斜面災害研究センター)
タイトル:盛土斜面における地震動・間隙水圧応答の特徴
2011 年東北地方太平洋沖地震における仙台市太白区緑ヶ丘(釜井、2011a)な
ど、地震に伴う盛土斜面の斜面災害が多発している。本研究では、東京都目黒区
の 盛土斜面およびその周辺部における地震動と間隙水圧などの多面的観測(釜
井、2011b)のデータを用いて、地震時の盛土の挙動について調べ た。その結
果、地山に比べ盛土内部で震動が数倍増幅されること、特に S 波上下動におい
てその増幅が顕著であることがわかった。そこで、S 波部分のスペクトル解析を
おこなった結果、5-10 Hz の震動が 10 倍程度増幅されることが推定された。こ
の傾向は、少なくとも解析をした back azimuth が北東、東、南の地震すべてに
見られた。
発表者:高田陽一郎助教(京都大学防災研究所地震予知研究センター)
タイトル:上宝・高山での研究と生活を振り返って
2010年6月に上宝観測所に着任し、2011年1月には娘が生まれ、
飛騨地域の豊かな自然の中で、大変充実した生活を送ることができた。
同年3月11日に東北沖地震が発生し、固体地球科学の知識が飛躍的に進歩した。
この進歩に少しでも寄与するべく、研究時間の多くを投じた。この取組みは
新領域「地殻ダイナミクス」の枠組みの中で今後も続ける。
観測所生活の後半では、先達や仲間の力に恵まれて、自分の観測を
始めることができた。以上、子育て・東北地震・観測の3つが、私の上宝・高山
での生活の基軸となった。京大を離れるにあたり、これらについて振り返る。
下記の通り,2014年度最後の防災研地震・火山グループ研究会を開催いたします.
今回は,今年度にIPGPへ留学されていて戻られたばかりの山田さん,2013年7月に
斜面災害研究センターに着任された土井さん,3月末をもって上宝観測所から
転出予定の高田さんに発表をお願いしております.
皆様お誘い合わせの上,是非ご参加いただきますようお願い申し上げます.
3月地震・火山グループ研究会
日時:2015年3月27日(金)14:00 – 17:00
会場:京都大学宇治キャンパス おうばくプラザセミナー室4・5
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の3番の建物です)
発表者:山田真澄助教(京都大学防災研究所地震防災研究部門)
タイトル:地震波形から見た深層崩壊の運動像
近年、地震波形を利用して深層崩壊のような大規模高速地すべりの情報を抽出す
る研究が行われており、その運動メカニズムを解明するのに貢献してきた。高速
地すべり運動をコントロールする重要な物理パラメータの一つは、摩擦則であ
る。これまで室内実験や堆積物の流出範囲などから推定されてきたが、実スケー
ルでのすべり面の摩擦の挙動には不確定性が多い。我々はパリ地球物理研究所の
グループと共同研究を行い、地震波形インバージョンおよび粉体の数値シミュ
レーションを利用して、2011年紀伊半島で発生した大規模深層崩壊の摩擦則の推
定を試みたので報告する。
発表者:土井一生助教(京都大学防災研究所斜面災害研究センター)
タイトル:盛土斜面における地震動・間隙水圧応答の特徴
2011 年東北地方太平洋沖地震における仙台市太白区緑ヶ丘(釜井、2011a)な
ど、地震に伴う盛土斜面の斜面災害が多発している。本研究では、東京都目黒区
の 盛土斜面およびその周辺部における地震動と間隙水圧などの多面的観測(釜
井、2011b)のデータを用いて、地震時の盛土の挙動について調べ た。その結
果、地山に比べ盛土内部で震動が数倍増幅されること、特に S 波上下動におい
てその増幅が顕著であることがわかった。そこで、S 波部分のスペクトル解析を
おこなった結果、5-10 Hz の震動が 10 倍程度増幅されることが推定された。こ
の傾向は、少なくとも解析をした back azimuth が北東、東、南の地震すべてに
見られた。
発表者:高田陽一郎助教(京都大学防災研究所地震予知研究センター)
タイトル:上宝・高山での研究と生活を振り返って
2010年6月に上宝観測所に着任し、2011年1月には娘が生まれ、
飛騨地域の豊かな自然の中で、大変充実した生活を送ることができた。
同年3月11日に東北沖地震が発生し、固体地球科学の知識が飛躍的に進歩した。
この進歩に少しでも寄与するべく、研究時間の多くを投じた。この取組みは
新領域「地殻ダイナミクス」の枠組みの中で今後も続ける。
観測所生活の後半では、先達や仲間の力に恵まれて、自分の観測を
始めることができた。以上、子育て・東北地震・観測の3つが、私の上宝・高山
での生活の基軸となった。京大を離れるにあたり、これらについて振り返る。
© Research Center for Earthquake Hazards.
© Research Center for Earthquake Hazards.