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地震・火山研究グループ研究会(7月29日)

Seismic and Volcanic Hazards Mitigation Research Group Workshop (July 29, 2016)

セミナー等

SEMINARS

更新日:2016.07.12

Updated: 2016.07.12

下記の通り,2016年度第3回の京都大学防災研究所地震・火山研究グループ研究会を開催いたします.

今回は,「地震の発生サイクル」という観点で,2人の講演者をお願いしました.4月に地震予知研究センターに着任され地震サイクルシミュレーションと地質学の両面からアプローチされている野田先生,歴史史料や現地調査などを通じて南海トラフ地震の履歴の見直しについて多角的に研究されている東京大学地震研究所で原田智也先生をお招きしました.

皆様お誘い合わせの上,奮ってご参加いただきますようお願い申し上げます.


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2016年7月 地震・火山研究グループ研究会

日時:2016年7月29日(金)15:00 - 17:10
会場:京都大学宇治キャンパス 連携研究棟 301号室(3階)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
  (構内マップ中の建物番号77番の建物です)



発表者:野田 博之 先生
   (京都大学防災研究所 附属地震予知研究センター 地殻活動研究領域)

タイトル:構造地質学における概念的「断層モデル」の具体化に向けて:脆性・塑性遷移を考慮した地震サイクルモデル

要旨:地震の発生する断層浅部では脆性変形が卓越し,より深部では結晶塑性変形の卓越により岩石が流動し延性剪断帯が発達する.また例外はあるが,大地震の多くは地震発生層の下限近く,脆性・塑性遷移よりも少し浅い部分で核形成するとの認識がある.本描像は主に70年代から80年代前半に確立した物であり,構造地質学では「断層モデル」と呼ばれる.本断層モデルは概念モデルであり,実際の断層挙動との対比や大地震の準備過程を論じるためには数理モデルとして具体化する必要がある.その際,断層の応力と滑りの関係(断層構成則)が必要となる.特に大地震の準備過程を考える上では,地震発生層の深部延長である,延性剪断帯及び脆性・塑性遷移部の挙動は大変重要である.本発表では脆性・塑性遷移における断層構成則の定式化と応用例の地震サイクルシミュレーション,及び間隙流体圧の影響に関するより最近のアナログ実験と,発表者の考える今後の重要課題について紹介する.



発表者:原田 智也 先生
   (東京大学地震研究所 災害科学系研究部門)

タイトル:史料の再検討による南海トラフ巨大地震の新しい地震像

要旨:南海トラフ巨大地震は100~200年に1回,ほぼ同じ領域において同様の規模で繰り返し発生すると考えられ,初めて史料に記録された684年白鳳地震から現在までの約1,400年間に少なくとも9回の大地震サイクルがあったとされている.しかしながら,史料地震学による知見の蓄積により,史料に記録された南海トラフ巨大地震はどれ一つとして同じ様相を示しておらず,この地域の巨大地震の繰り返しは従来考えられていたよりも,多様かつ複雑であることが明らかになってきた.

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●2016年度 地震・火山グループ研究会 予定
 10/28(金)、11/25(金)、3/31(金)

下記の通り,2016年度第3回の京都大学防災研究所地震・火山研究グループ研究会を開催いたします.

今回は,「地震の発生サイクル」という観点で,2人の講演者をお願いしました.4月に地震予知研究センターに着任され地震サイクルシミュレーションと地質学の両面からアプローチされている野田先生,歴史史料や現地調査などを通じて南海トラフ地震の履歴の見直しについて多角的に研究されている東京大学地震研究所で原田智也先生をお招きしました.

皆様お誘い合わせの上,奮ってご参加いただきますようお願い申し上げます.


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2016年7月 地震・火山研究グループ研究会

日時:2016年7月29日(金)15:00 - 17:10
会場:京都大学宇治キャンパス 連携研究棟 301号室(3階)
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
  (構内マップ中の建物番号77番の建物です)



発表者:野田 博之 先生
   (京都大学防災研究所 附属地震予知研究センター 地殻活動研究領域)

タイトル:構造地質学における概念的「断層モデル」の具体化に向けて:脆性・塑性遷移を考慮した地震サイクルモデル

要旨:地震の発生する断層浅部では脆性変形が卓越し,より深部では結晶塑性変形の卓越により岩石が流動し延性剪断帯が発達する.また例外はあるが,大地震の多くは地震発生層の下限近く,脆性・塑性遷移よりも少し浅い部分で核形成するとの認識がある.本描像は主に70年代から80年代前半に確立した物であり,構造地質学では「断層モデル」と呼ばれる.本断層モデルは概念モデルであり,実際の断層挙動との対比や大地震の準備過程を論じるためには数理モデルとして具体化する必要がある.その際,断層の応力と滑りの関係(断層構成則)が必要となる.特に大地震の準備過程を考える上では,地震発生層の深部延長である,延性剪断帯及び脆性・塑性遷移部の挙動は大変重要である.本発表では脆性・塑性遷移における断層構成則の定式化と応用例の地震サイクルシミュレーション,及び間隙流体圧の影響に関するより最近のアナログ実験と,発表者の考える今後の重要課題について紹介する.



発表者:原田 智也 先生
   (東京大学地震研究所 災害科学系研究部門)

タイトル:史料の再検討による南海トラフ巨大地震の新しい地震像

要旨:南海トラフ巨大地震は100~200年に1回,ほぼ同じ領域において同様の規模で繰り返し発生すると考えられ,初めて史料に記録された684年白鳳地震から現在までの約1,400年間に少なくとも9回の大地震サイクルがあったとされている.しかしながら,史料地震学による知見の蓄積により,史料に記録された南海トラフ巨大地震はどれ一つとして同じ様相を示しておらず,この地域の巨大地震の繰り返しは従来考えられていたよりも,多様かつ複雑であることが明らかになってきた.

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●2016年度 地震・火山グループ研究会 予定
 10/28(金)、11/25(金)、3/31(金)

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© Research Center for Earthquake Hazards.

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