今年度第4回の地震・火山グループ研究会をお知らせ致します。
2名の講師の方に、以下の話題提供をお願いしています。
皆様のご参加お待ちしております。
2019年9月 地震・火山グループ研究会 --------------------------------
Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group ------------------
【日時】2019年9月27日(金) 15:00~17:00
Date & Time: 3pm-5pm September 27, 2019 (Fri.)
【場所】京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室)
Place: Seminar Room #301, DPRI Collaborative Research Hub
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の77番の建物です。)
(1) 橋梁分野におけるモニタリング技術への期待と課題
大島義信(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター・主任研究員)
橋梁のモニタリング技術に対するニーズの高まりは、橋梁の維持管理に対して大きなパラダイムシフトが求められている結果でもある。
かつての橋梁の維持管理は、人海戦術による目視点検が基本となっていた。 しかし、近年、技術者の数が不足する一方で、老朽化する橋梁の数は増加しており、維持管理の方法そのものを見直す動きが現れている。点検の効率化が叫ばれるなか、橋梁の安全性をいかに判断していくのかという問題がモニタリング技術の核心であり、点検の信頼性を下げずにどこまで効率化できるのかが問われている。講演では、これまで実務上活用されてきたモニタリング技術を振り返ることで、モニタリングの本質が「状態評価」と「異常検知」であることや、モニタリング技術の有用性が何によって判断されるのかを例示したい。
最後に、モニタリングの限界と構造物の安全性を確保し続けるための総合的な戦略について述べたい。
(2) 人工知能と非接触変位場計測を用いたき裂・ひび割れの評価
野村 泰稔(立命館大学 理工学部 環境都市工学科・教授)
画像を利用して、構造物の表面のひび割れを含む損傷・劣化状態を価するシステムが、すでに数多く実用化されている。講演では、深層学習による検出・認識・生成技術を利用したひび割れ検出、および非接触変位場計測による構造表面力学状態評価からのひび割れ定量化、を紹介する。鋼構造物の腐食・塗膜劣化・塗膜割れを評価するシステム、およびコンクリート表面のひび割れを対象とした画像処理や人工知能により形態学的に検出・評価するシステム等を整理して、具体的に事例を紹介する。
近年、車両走行など変動荷重下にある構造物の表面の力学状態を、デジタル画像相関法やサンプリングモアレ法を利用して非接触で計測する方法も提案されている。これらの方法は,ひび割れ周辺の力学状態を評価することで、その進展性の原因を評価する可能性を秘めている。
今年度第4回の地震・火山グループ研究会をお知らせ致します。
2名の講師の方に、以下の話題提供をお願いしています。
皆様のご参加お待ちしております。
2019年9月 地震・火山グループ研究会 --------------------------------
Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group ------------------
【日時】2019年9月27日(金) 15:00~17:00
Date & Time: 3pm-5pm September 27, 2019 (Fri.)
【場所】京都大学防災研究所 連携研究棟301号室(大セミナー室)
Place: Seminar Room #301, DPRI Collaborative Research Hub
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.htm
(構内マップ中の77番の建物です。)
(1) 橋梁分野におけるモニタリング技術への期待と課題
大島義信(土木研究所 構造物メンテナンス研究センター・主任研究員)
橋梁のモニタリング技術に対するニーズの高まりは、橋梁の維持管理に対して大きなパラダイムシフトが求められている結果でもある。
かつての橋梁の維持管理は、人海戦術による目視点検が基本となっていた。 しかし、近年、技術者の数が不足する一方で、老朽化する橋梁の数は増加しており、維持管理の方法そのものを見直す動きが現れている。点検の効率化が叫ばれるなか、橋梁の安全性をいかに判断していくのかという問題がモニタリング技術の核心であり、点検の信頼性を下げずにどこまで効率化できるのかが問われている。講演では、これまで実務上活用されてきたモニタリング技術を振り返ることで、モニタリングの本質が「状態評価」と「異常検知」であることや、モニタリング技術の有用性が何によって判断されるのかを例示したい。
最後に、モニタリングの限界と構造物の安全性を確保し続けるための総合的な戦略について述べたい。
(2) 人工知能と非接触変位場計測を用いたき裂・ひび割れの評価
野村 泰稔(立命館大学 理工学部 環境都市工学科・教授)
画像を利用して、構造物の表面のひび割れを含む損傷・劣化状態を価するシステムが、すでに数多く実用化されている。講演では、深層学習による検出・認識・生成技術を利用したひび割れ検出、および非接触変位場計測による構造表面力学状態評価からのひび割れ定量化、を紹介する。鋼構造物の腐食・塗膜劣化・塗膜割れを評価するシステム、およびコンクリート表面のひび割れを対象とした画像処理や人工知能により形態学的に検出・評価するシステム等を整理して、具体的に事例を紹介する。
近年、車両走行など変動荷重下にある構造物の表面の力学状態を、デジタル画像相関法やサンプリングモアレ法を利用して非接触で計測する方法も提案されている。これらの方法は,ひび割れ周辺の力学状態を評価することで、その進展性の原因を評価する可能性を秘めている。
© Research Center for Earthquake Hazards.
© Research Center for Earthquake Hazards.