下記の通り,12月20日に京都大学防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,ご参加いただきますようお願いします.
-------------- 2019年12月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
【日時】2019年12月20日(金) 14:00~16:00
Date & Time: 2pm-4pm December 20, 2019 (Fri.)
【場所】京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
Place: Room S-519D, main building, Disaster Prevention Research Institute, Uji Campus
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.html
(構内マップ中の27番の建物です)
時間:14:00-15:00
講演者:為栗 健 准教授(京都大学防災研究所火山活動研究センター火山テクトニクス研究領域)
タイトル:巨大噴火を含む長期的な火山噴火予測
要旨:約3万年前に巨大噴火が発生した姶良カルデラにおける長期的な火山噴火予測を目指した研究について紹介する.GNSSや水準測量の観測から姶良カルデラ中心の深さ約10km付近に膨張源が存在し,現在活動中の桜島火山のマグマ溜りと考えられている.その膨張源では約1000万m3/年の体積増加が観測されており,次の大規模噴火へ向けたマグマ蓄積が進行している.噴火の最大規模予測のためにはマグマ蓄積の変化量だけではなく,これまで蓄積したマグマ総量を知る必要がある.火山テクトニクス領域としては,前述のマグマ総量の見積の他にも,カルデラ構造の解明,火山下及び周辺の地殻やマントル内の地震活動把握,深部からマグマ溜りへの流体の動態解明を目指した地震・地盤変動観測を行っており,地震波トモグラフィー,地震波減衰構造,カルデラ周辺の地盤変動解析を行っている.また,噴火予測において重要な課題である規模の予測について,噴火規模に応じてどのような前兆現象が生じるか検討する.
時間:15:00-16:00
講演者:筒井智樹 特定教授(京都大学防災研究所火山活動研究センター火山テクトニクス研究領域)
タイトル:桜島火山における反復地震探査とその応用について
要旨:本発表では桜島火山において行われてきた反復地震探査とその展開応用について紹介する.桜島火山では火山活動の進展に伴う地下構造変化の検出を目的に,2009年以降2014年までのほぼ毎年12月に定期的に反復人工地震探査が実施されてきた.反復人工地震探査の実施期間は2006年から始まった昭和火口の活動のもっとも活発な時期に相当する.反復地震探査では桜島北東部の地下5.8キロメートルの深さに時間の経過と共に強度が変化する反射面の存在することが明らかになり,地下の物性変化によってその反射強度変化が定性的に説明出来ることが示された.また,南岳火口近傍の地下にも強度が変化する複数の地震波反射面の存在が明らかになった.反復地震探査は火山の内部に地震波を能動的に照射することによって,これまでの受動的な観測では捉えることができなかった火山内部の変化を検出できる可能性がある.次の展開として姶良カルデラの深部を対象としたより高頻度の観測が可能な方法の検討を始めたところである.
下記の通り,12月20日に京都大学防災研究所地震・火山グループ研究会を開催いたします.
皆様お誘い合わせの上,ご参加いただきますようお願いします.
-------------- 2019年12月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
【日時】2019年12月20日(金) 14:00~16:00
Date & Time: 2pm-4pm December 20, 2019 (Fri.)
【場所】京都大学防災研究所 大会議室 (本館S棟5階S-519D室)
Place: Room S-519D, main building, Disaster Prevention Research Institute, Uji Campus
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_uji.html
(構内マップ中の27番の建物です)
時間:14:00-15:00
講演者:為栗 健 准教授(京都大学防災研究所火山活動研究センター火山テクトニクス研究領域)
タイトル:巨大噴火を含む長期的な火山噴火予測
要旨:約3万年前に巨大噴火が発生した姶良カルデラにおける長期的な火山噴火予測を目指した研究について紹介する.GNSSや水準測量の観測から姶良カルデラ中心の深さ約10km付近に膨張源が存在し,現在活動中の桜島火山のマグマ溜りと考えられている.その膨張源では約1000万m3/年の体積増加が観測されており,次の大規模噴火へ向けたマグマ蓄積が進行している.噴火の最大規模予測のためにはマグマ蓄積の変化量だけではなく,これまで蓄積したマグマ総量を知る必要がある.火山テクトニクス領域としては,前述のマグマ総量の見積の他にも,カルデラ構造の解明,火山下及び周辺の地殻やマントル内の地震活動把握,深部からマグマ溜りへの流体の動態解明を目指した地震・地盤変動観測を行っており,地震波トモグラフィー,地震波減衰構造,カルデラ周辺の地盤変動解析を行っている.また,噴火予測において重要な課題である規模の予測について,噴火規模に応じてどのような前兆現象が生じるか検討する.
時間:15:00-16:00
講演者:筒井智樹 特定教授(京都大学防災研究所火山活動研究センター火山テクトニクス研究領域)
タイトル:桜島火山における反復地震探査とその応用について
要旨:本発表では桜島火山において行われてきた反復地震探査とその展開応用について紹介する.桜島火山では火山活動の進展に伴う地下構造変化の検出を目的に,2009年以降2014年までのほぼ毎年12月に定期的に反復人工地震探査が実施されてきた.反復人工地震探査の実施期間は2006年から始まった昭和火口の活動のもっとも活発な時期に相当する.反復地震探査では桜島北東部の地下5.8キロメートルの深さに時間の経過と共に強度が変化する反射面の存在することが明らかになり,地下の物性変化によってその反射強度変化が定性的に説明出来ることが示された.また,南岳火口近傍の地下にも強度が変化する複数の地震波反射面の存在が明らかになった.反復地震探査は火山の内部に地震波を能動的に照射することによって,これまでの受動的な観測では捉えることができなかった火山内部の変化を検出できる可能性がある.次の展開として姶良カルデラの深部を対象としたより高頻度の観測が可能な方法の検討を始めたところである.
© Research Center for Earthquake Hazards.
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