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地震・火山研究グループ研究会(4月30日)

Seismic and Volcanic Hazards Mitigation Research Group Workshop (April 30, 2021)

セミナー等

SEMINARS

更新日:2021.04.16

Updated: 2021.04.16

2021年度(令和3年度)第1回の地震・火山グループ研究会開催をお知らせいたします。

-------------- 2021年4月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------

日 時:2021年4月30日(金)15:00 – 17:00
Date & Time: 3:00pm-5:00pm April 30, 2021 (Fri.)
場 所:Zoom
Place: Zoom

プログラム
15:00-16:00
発表者:西川 友章(京都大学防災研究所 地震予知研究センター 助教)
タイトル:日本海溝およびニュージーランド・ヒクランギ海溝におけるスロー地震と地震の関係
要旨:
沈み込み帯ではスロー地震と総称される多様な低速断層滑り現象が発生する。本発表では、日本海溝及びニュージーランド・ヒクランギ海溝におけるスロー地震活動や、スロー地震と地震活動の関係に関する発表者の近年の研究成果を紹介する。日本海溝では、日本海溝海底地震津波観測網をはじめとする地震・測地観測網のデータおよび地震活動統計解析に基づき、スロー地震(微動、超低周波地震、SSE)とスロー地震に関連する現象(繰り返し地震、群発地震活動)の空間分布の解明に取り組んだ。その結果、日本海溝沿いではスロー地震と大地震が相補的に分布することがわかった。また、ヒクランギ海溝では地震活動統計解析によって群発地震活動の詳細な時空間分布を明らかにした。さらに、群発地震活動とGNSSデータの比較に基づき、SSEに伴う群発地震の新たな誘発メカニズムを提案した。以上の成果に加え、発表者が最近取り組んでいる研究も簡単に紹介する。

16:00-17:00
発表者:金木 俊也(京都大学防災研究所 地震予知研究センター JSPS特別研究員)
タイトル:化学反応を考慮したプレート沈み込み帯での断層運動のモデル計算に向けて
要旨:
断層運動をモデル化する際、どの機構を考慮するかは重要な設定である。プレート沈み込み帯では、地震サイクルの準静的・動的過程により、断層の物性値や間隙水圧が広い時空間スケールで変化する。発表では、特に化学反応に関連する過程を考慮すべく、発表者が行っている研究を紹介する。地震性の動的過程として、断層岩の機械的非晶質化を挙げる。模擬断層岩を用いた室内実験から、摩擦仕事と非晶質量に相関が認められた。粘土の脱水反応の活性化エネルギーは非晶質化によって低下するため、間隙水圧に及ぼす影響は従来考えられているよりも大きい可能性がある。非地震性の準静的過程として、沈み込みに伴う脱水反応を挙げる。既往研究で用いられる間隙水圧の解析解は、プレートの沈み込みや化学反応による流体の湧き出しを考慮していない。モデル計算の入力値として、これらを考慮した間隙水圧を求める必要がある。発表ではその予察的な結果を報告する。

2021年度(令和3年度)第1回の地震・火山グループ研究会開催をお知らせいたします。

-------------- 2021年4月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------

日 時:2021年4月30日(金)15:00 – 17:00
Date & Time: 3:00pm-5:00pm April 30, 2021 (Fri.)
場 所:Zoom
Place: Zoom

プログラム
15:00-16:00
発表者:西川 友章(京都大学防災研究所 地震予知研究センター 助教)
タイトル:日本海溝およびニュージーランド・ヒクランギ海溝におけるスロー地震と地震の関係
要旨:
沈み込み帯ではスロー地震と総称される多様な低速断層滑り現象が発生する。本発表では、日本海溝及びニュージーランド・ヒクランギ海溝におけるスロー地震活動や、スロー地震と地震活動の関係に関する発表者の近年の研究成果を紹介する。日本海溝では、日本海溝海底地震津波観測網をはじめとする地震・測地観測網のデータおよび地震活動統計解析に基づき、スロー地震(微動、超低周波地震、SSE)とスロー地震に関連する現象(繰り返し地震、群発地震活動)の空間分布の解明に取り組んだ。その結果、日本海溝沿いではスロー地震と大地震が相補的に分布することがわかった。また、ヒクランギ海溝では地震活動統計解析によって群発地震活動の詳細な時空間分布を明らかにした。さらに、群発地震活動とGNSSデータの比較に基づき、SSEに伴う群発地震の新たな誘発メカニズムを提案した。以上の成果に加え、発表者が最近取り組んでいる研究も簡単に紹介する。

16:00-17:00
発表者:金木 俊也(京都大学防災研究所 地震予知研究センター JSPS特別研究員)
タイトル:化学反応を考慮したプレート沈み込み帯での断層運動のモデル計算に向けて
要旨:
断層運動をモデル化する際、どの機構を考慮するかは重要な設定である。プレート沈み込み帯では、地震サイクルの準静的・動的過程により、断層の物性値や間隙水圧が広い時空間スケールで変化する。発表では、特に化学反応に関連する過程を考慮すべく、発表者が行っている研究を紹介する。地震性の動的過程として、断層岩の機械的非晶質化を挙げる。模擬断層岩を用いた室内実験から、摩擦仕事と非晶質量に相関が認められた。粘土の脱水反応の活性化エネルギーは非晶質化によって低下するため、間隙水圧に及ぼす影響は従来考えられているよりも大きい可能性がある。非地震性の準静的過程として、沈み込みに伴う脱水反応を挙げる。既往研究で用いられる間隙水圧の解析解は、プレートの沈み込みや化学反応による流体の湧き出しを考慮していない。モデル計算の入力値として、これらを考慮した間隙水圧を求める必要がある。発表ではその予察的な結果を報告する。

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© Research Center for Earthquake Hazards.

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