2021年度(令和3年度)第2回の地震・火山グループ研究会開催をお知らせいたします。
-------------- 2021年7月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
日 時:2021年7月30日(金)15:00 – 17:10
場 所:京都大学防災研究所での対面とZoomによるハイブリッド方式
感染症対策のため、対面参加は防災研所属の方に限らせていただきます。所外の方はZoomでご参加下さい。
プログラム
15:00-16:00 楠本成寿先生(京都大学大学院理学研究科地球熱学研究施設教授)
タイトル:
重力異常や重力偏差を用いた構造探査:概査から表層間隙率まで
要旨:
重力異常(ここではブーゲー異常を指す)は地下の密度構造を反映する量である。コツをつかめば重力異常図から大雑把な地下密度構造を直感的に理解することが出来るため,これまでも概査目的で重力異常はよく用いられてきた。近年は重力異常の空間微分である重力偏差がヘリコプターを用いて効率よく測定されるようになり,データの特性を生かした解析方法も開発されてきている。重力異常や重力偏差を用いた構造探査の第一の目的は地下密度構造推定であるが,広範囲の地下の概要をつかむことも重要な目的のひとつである。本講演では,重力異常や重力偏差データを用いた構造境界抽出や構造傾斜角推定などの概査手法とその適用例を紹介する。また,現在進めている表層密度構造と間隙率の関係についても紹介する。
16:00-16:10 休憩
16:10-17:10 池田安隆先生(奈良大学文学部地理学科教授)
タイトル:
虚学の精神: Everything you always wanted to know, but were afraid to ask, about Armageddon earthquakes
要旨:
過去半世紀の間に,日本の大学における実学偏重は益々激しくなった.実学とは現行の社会体制や価値観を前提とする営為である.しかし我々の社会は,超巨大地震などの自然災害や戦争に代表される人為災害によって,数十年に一度ぐらいの頻度でこの前提を覆すような大変革を経験してきた.
こうした大変革の後に来るべき新たな社会体制や価値観を構築するための種となるのは「虚学」(= pure science)であり,それを醸しておく場は大学しかない.超巨大地震サイクル研究を例に,大学における研究のありかたを考えてみたい.
2021年度(令和3年度)第2回の地震・火山グループ研究会開催をお知らせいたします。
-------------- 2021年7月 地震・火山グループ研究会 -------------
-------------- Colloquium of Earthquake and Volcano Hazard Group --------------
日 時:2021年7月30日(金)15:00 – 17:10
場 所:京都大学防災研究所での対面とZoomによるハイブリッド方式
感染症対策のため、対面参加は防災研所属の方に限らせていただきます。所外の方はZoomでご参加下さい。
プログラム
15:00-16:00 楠本成寿先生(京都大学大学院理学研究科地球熱学研究施設教授)
タイトル:
重力異常や重力偏差を用いた構造探査:概査から表層間隙率まで
要旨:
重力異常(ここではブーゲー異常を指す)は地下の密度構造を反映する量である。コツをつかめば重力異常図から大雑把な地下密度構造を直感的に理解することが出来るため,これまでも概査目的で重力異常はよく用いられてきた。近年は重力異常の空間微分である重力偏差がヘリコプターを用いて効率よく測定されるようになり,データの特性を生かした解析方法も開発されてきている。重力異常や重力偏差を用いた構造探査の第一の目的は地下密度構造推定であるが,広範囲の地下の概要をつかむことも重要な目的のひとつである。本講演では,重力異常や重力偏差データを用いた構造境界抽出や構造傾斜角推定などの概査手法とその適用例を紹介する。また,現在進めている表層密度構造と間隙率の関係についても紹介する。
16:00-16:10 休憩
16:10-17:10 池田安隆先生(奈良大学文学部地理学科教授)
タイトル:
虚学の精神: Everything you always wanted to know, but were afraid to ask, about Armageddon earthquakes
要旨:
過去半世紀の間に,日本の大学における実学偏重は益々激しくなった.実学とは現行の社会体制や価値観を前提とする営為である.しかし我々の社会は,超巨大地震などの自然災害や戦争に代表される人為災害によって,数十年に一度ぐらいの頻度でこの前提を覆すような大変革を経験してきた.
こうした大変革の後に来るべき新たな社会体制や価値観を構築するための種となるのは「虚学」(= pure science)であり,それを醸しておく場は大学しかない.超巨大地震サイクル研究を例に,大学における研究のありかたを考えてみたい.
© Research Center for Earthquake Hazards.
© Research Center for Earthquake Hazards.