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宇治固体地球コロキウム(5月20日)

宇治固体地球コロキウム(5月20日)

セミナー等

SEMINARS

更新日:2022.05.13

Updated: 2022.05.13

第8回宇治固体地球コロキウムを以下のとおり開催します。


-------------- 第8回 宇治固体地球コロキウム -------------

日 時: 2022年5月20日(金) 午後4時半〜6時
場 所: ZoomによるOnline

講演者: 山田 真澄
Title: トンガ火山の噴火による「津波」の謎
要 旨:
トンガ火山の噴火では、強い衝撃波とそれに励起されたと考えられる津波が発生しました。火山噴火に伴う津波は、通常は火山の山体崩壊や爆発に伴って火山周辺に海面変化が生じ、その波が伝わることにより沿岸各地で観測されます。しかしながら、今回の津波は、通常の津波よりも速く、日本では数時間前に到達しました。また、予想される高さよりもずっと高い津波が観測されました。
我々は気圧計、海底津波計、地震計のデータを利用して、津波と噴火の衝撃波を分析しました。 その結果、津波はトンガから同心円状に伝播し、その速度は概ね音速(0.31km/s)と一致することが分かりました。太平洋を伝わる津波の平均速度は0.2km/sなので、通常の津波よりも1.5倍ほど速い速度です。
今回、世界各地で観測された津波は、火山の噴火によって発生した非常に強い衝撃波(大気ラム波)によって励起されたと考えらえます。この衝撃波は、速度が音速とほぼ同じで減衰が小さいという特徴があります。大気ラム波は周期の長い圧縮波となって地球表面を伝播し、強制的に海面変位を引き起こします。つまり、大気ラム波は津波の移動震源となり、津波を誘引しながら太平洋を伝播したと考えられます。


<今後の予定>
6月17日 片尾 浩

第8回宇治固体地球コロキウムを以下のとおり開催します。


-------------- 第8回 宇治固体地球コロキウム -------------

日 時: 2022年5月20日(金) 午後4時半〜6時
場 所: ZoomによるOnline

講演者: 山田 真澄
Title: トンガ火山の噴火による「津波」の謎
要 旨:
トンガ火山の噴火では、強い衝撃波とそれに励起されたと考えられる津波が発生しました。火山噴火に伴う津波は、通常は火山の山体崩壊や爆発に伴って火山周辺に海面変化が生じ、その波が伝わることにより沿岸各地で観測されます。しかしながら、今回の津波は、通常の津波よりも速く、日本では数時間前に到達しました。また、予想される高さよりもずっと高い津波が観測されました。
我々は気圧計、海底津波計、地震計のデータを利用して、津波と噴火の衝撃波を分析しました。 その結果、津波はトンガから同心円状に伝播し、その速度は概ね音速(0.31km/s)と一致することが分かりました。太平洋を伝わる津波の平均速度は0.2km/sなので、通常の津波よりも1.5倍ほど速い速度です。
今回、世界各地で観測された津波は、火山の噴火によって発生した非常に強い衝撃波(大気ラム波)によって励起されたと考えらえます。この衝撃波は、速度が音速とほぼ同じで減衰が小さいという特徴があります。大気ラム波は周期の長い圧縮波となって地球表面を伝播し、強制的に海面変位を引き起こします。つまり、大気ラム波は津波の移動震源となり、津波を誘引しながら太平洋を伝播したと考えられます。


<今後の予定>
6月17日 片尾 浩

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© Research Center for Earthquake Hazards.

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