応用地球電磁気学ゼミナール（電磁気ゼミ）をご案内いたします。
奮ってご参加ください。

*・*・*・*・*・*・◆　　　電磁気ゼミのご案内　　　◆・*・*・*・*・*・*

科目：応用地球電磁気ゼミナール（修士・博士）
日時：2020年6月29日　14：00～
場所：オンライン(Zoom)

発表者： 南拓人（神戸大学）
タイトル：
ダイナモモデルとデータ同化を用いた地球主磁場の変動予測 - IGRF-13SVへの貢献 -
要旨：
国際標準地球磁場IGRF (International Geomagnetic Reference Field)は、国際学会であるIAGA (International Association of Geomagnetism and Aeronomy)が、5年に一度発表する地球の全球磁場モデルであり、最新モデルIGRF-13は昨年12月にリリースされた。IGRFによる磁場モデルは球面調和関数の係数の形で提供されており、例えばIGRF-13に関しては、2020.0までの主磁場に関して13次の係数まで、2020.0 - 2025.0の主磁場の変動予測値として、8次までの係数の時間についての一次微分値(Secular Variation; SV)が提供されている。IGRFモデルは、世界各国の研究機関が提出した複数の磁場モデルをIAGAのIGRFタスクフォースが分析・重み付けを行うことで作成する。発表者は、IGRF-13SVの候補モデルを、京大・東大・東工大・名古屋大・九大・統計数理研究所のメンバーから成る研究チームの一員として作成し、昨年10月にIAGAのIGRFタスクフォースに提出した。地球主磁場の変動予測では、最新の地球主磁場の時間微分値を未来に線形外挿する手法が今も主流である。一方で、地球外殻のダイナミクスを考慮した地球主磁場の変動予測も近年増えつつある。我々の採用した手法もまさに、地球のダイナモモデル(Takahashi 2014)を観測磁場データに同化させながら、ダイナモシミュレーションにより未来を予測する手法である。発表では、IGRF-13SVの候補モデルの作成手法の詳細とその可能性・現状の限界について考察する。

今後の予定
7月06日 山下凪（兵庫県立大学）
7月13日 休み（JpGU）
7月20日 林智恒

*・*・*・◆*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*◆・*・*・*